
感情表現を豊かにする方法とは
大きめのリアクションを意識する
感情表現が苦手なタイプというのは、表に出すことが恥ずかしいという意識がどこかにあります。
それを克服したいというのであれば、普段から思ったことや感じたことを少しオーバーなくらいに表現するように考えてみてください。
声に出したり顔の表情に変化をつけることが苦手であれば、身振りや手振りなど身体で感情を出してみるのです。
そうすれば、少なくとも他者と対する時に相手へ自分の感情が伝わりやすくなりますし、困惑されたりどう思っているのか情報がわかりにくくなるということがなくなるでしょう。
コミュニケーションを取る際、感情を感知するためには声や顔だけではなく、態度や雰囲気、身体の向きや手の動きなどあらゆるものを判断要素としています。
身体を使ったリアクションはわかりやすい感情表現になりますから、大げさなくらいがちょうどいいのです。
元気な挨拶を心がける
言葉に感情が乗らない、表情に表れない、そんな自分を改善していきたいとは思っていても、いきなり難しい課題をクリアしようとしては挫折してしまいます。
そんな中で、誰にでもできて簡単に達成できるトレーニングが挨拶の練習です。
感情表現が苦手でも挨拶くらいはしている、というかたもいるでしょうが、明るく元気にできているかどうかは自信がないでしょう。
人間関係を円満に、円滑にするための基本ですし、毎日のように行うものだからこそ感情表現を豊かにするためのトレーニングになります。
求められる言葉は短く、一瞬のことなのでハードルが低いのもいいところです。
挨拶をする時には相手の目を見て口角を上げ、ワントーン高い声で「おはようございます」「こんにちは」と声をかけましょう。
お礼を口にする際にもやはり笑顔です。
たったこれだけで、随分と気持ちの表現が豊かになったように感じられ、自信がついてきます。
顔を作る練習をする
表情が乏しくて顔の筋肉が動かないことを自覚しているのであれば、いつまでも苦手なままにしておらず、克服のためには解してよく動くようにしておく必要があります。
少しずつでもいいので、自分の顔の変化を鏡の前でチェックするようにしてください。
また、顔を作って写真や動画で撮影してみるのもいいでしょう。
要するに、喜怒哀楽の表情を客観的に観察してみるのです。
それを見てみることが、他者から見られる自身の表情であることが自覚できます。
笑顔が堅いと感じるようであれば、もっと目を細めて歯を出してみる、喜びの表情を感じられないようなら目や口を開けてみる、悲しみや怒りがわかりにくいと思ったら顔をしかめる練習をしてみる、そうした修正点を見つけ出すことによって、徐々に自分らしい感情表現を理解できるようになるでしょう。
役者なども実践している方法ですので、効果が期待できます。
映画や演劇などを観て感情の思うまま感じる
感情を表現するためには、まず感情が動かなければできないことなので、感情が動くためのシチュエーションを作ってみましょう。心が動くような映画を観る、演劇を見に出かける、音楽のコンサートでも構いません。
落語を観に行って笑いまくってもいいですね。
もちろんテレビで観ても良いのですが、劇場の雰囲気というのも大切です。周囲の人もどっと笑ったり、そんな時に隣の席の人と顔を見合わせて笑ってしまうかもしれませんね。
コンサートホールで一緒に感動してもいいでしょう。
その時に、映画を選ぶなら感情表現が多いと思われる映画を選びましょう。
アメリカ映画などは感情表現をふんだんに取り入れている映画ですから参考にするとよいでしょう。
心が動けば自然に人の表情は変わるものです。
笑ったり涙を流したり、困ったり。そういったことを自然に感じるようになりましょう。
友達と二人でお茶やお食事の機会を作る
グループで出かけると、もしあなたが感情表現が苦手であれば、大勢の人数の中に埋もれてただ聞いているだけ、という状態になってしまうかもしれません。
できれば二人、もしくは三人程度の少人数でお茶やお食事の機会を作りましょう。
少人数で話すことで、当然あなたは自然と相手に相槌を打ったり受け答えをする時間が増えます。
黙ってばかりいることもできません。
あなたはどう思う?など話を振られることも多いでしょう。
もし話が苦手であれば、相槌の中に表現を入れることでだいぶ感情表現が豊かになります。
相手の気持ちを代弁してあげるようなつもりで、悲しい話なら、その言葉に寄り添ってあげるように、「それは本当に大変だったね。悲しいね。」など、嬉しい話だったら、「良かったね。私も嬉しいわ。」というように相手の気持ちを言葉で繰り返しながら頷くようにしてみると良いでしょう。
これだけでも相手は、あなたが気持ちをわかってくれていると認識することができます。
ただ、「ふーん、そうなんだ。大変だったね。」と言ったりすると、ちょっと距離感がありますね。
あなたの感情は現れず、「あなたはそういうことがあって大変だったけど、私にはわからない。」というメッセージになってしまいます。
子供を相手にするボランティア活動をする
子供たちの感情表現は大変豊かです。
ぜひ子供たちを相手にするボランティア活動をしてみましょう。
できれば3歳児から8歳児くらいまでの子供たちがお勧めです。
子供たちと言っても年齢が上がれば上がるほど、周囲を気にして感情表現が少なくなったり、ぎこちなくなったりします。
幼児から児童期で何も考えずに自分自身を表現している子供たちの輪に入って活動してみましょう。
多くの子供たちに接すれば接するほど、子供たちの感情表現がいかに豊かで自然なものかわかるでしょう。
その輪の中にいると、自分が無表情でいることは困難です。
自然に顔がほころんだり、笑ったり、子供が転んで泣けば自然に、「痛かったねー。わかるわかる、すぐに痛いの飛んでくからねー。」と子供の痛みに寄り添い、励まし、一緒に笑い合えることができます。