熟年離婚について、紹介します。
一昔前ほどから、「熟年離婚」という言葉をよく聞くようになりました。
熟年離婚は決して他人事ではなく、また、珍しいものでもありません。
ここでは、改めて熟年離婚をする人の特徴や原因、メリットとデメリット、熟年離婚をして後悔する理由などについて見ていきたいと思います。
記事の最後には、熟年離婚の末路についても触れていますので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
目次
熟年離婚の意味とは
まずは、「熟年離婚」の意味から紹介します。
熟年離婚とは、長年夫婦として連れ添った人たちの離婚のこと。
具体的に「結婚生活○年以上」「年齢○歳以上」といった決まり、定義はありません。
どちらかというと、結婚していた期間よりも、年齢によって熟年離婚と言われることの方が多い気がします。
イメージとしては、夫婦の両方、もしくはどちらかが50代後半から60代になってからの離婚のことを、熟年離婚と言うことが多いですね。
実際、熟年離婚をするタイミングには「夫の定年退職」「子供の独立」などが挙げられることからも、年齢を判断基準にしていることが多いと言えるでしょう。
熟年離婚する人の特徴
続いて、熟年離婚する人の特徴について紹介します。
熟年離婚というのは他人事ではなく、誰でもする可能性があります。
もちろん、最初から離婚するつもりで結婚する人などいませんが、以下のような特徴のある人は熟年離婚しやすい(されやすい)と言えるでしょう。
パートナーへの不満が溜まっている
熟年離婚する人の特徴には、パートナーへの不満が溜まっていることが挙げられます。
お互いに言いたいことを言い合える関係なら、熟年離婚に至ることはほとんどありません。
しかし、不満があってもパートナーに伝えることができず、自分の中に溜め込んでしまう人は、夫の定年退職や子供の独立をきっかけに熟年離婚をすることが多くなるでしょう。
会話が少ない
熟年離婚する人の特徴には、会話が少ないことが挙げられます。
元々会話が少ない夫婦の場合、定年退職などをきっかけに熟年離婚に至るケースが非常に多いです。
仕事に行っているうちは会話の少なさもそこまで気にならなかったものの、毎日家にいるようになったことで、会話の少なさから相手をつまらないと感じるのです。
相手に感謝を伝えない
熟年離婚する人の特徴には、相手に感謝を伝えないことが挙げられます。
亭主関白の人などは、妻に家のことをやってもらうことを「当たり前」だと思っており、「ありがとう」と言うことがありません。
また、長年連れ添ったのだから言わなくても分かるはずだ、と思っている人もいますが、言葉で伝えないことが不満となって溜まっていくのです。
妻が仕事を始める
熟年離婚をする人の特徴には、妻が仕事を始めることが挙げられます。
専業主婦だった妻が仕事を始めたり、資格を取り始めるのは、熟年離婚を示唆しているサイン。
今後の生活の基盤を作るために、妻は既に動き出していることが考えられます。
この変化に気づかない人は、熟年離婚は避けられないでしょう。
コミュニケーションが少ない
熟年離婚をする人の特徴には、コミュニケーションが少ないことが挙げられます。
会話が少ないことと似ていますが、夫婦間のコミュニケーションが少ないことも熟年離婚しやすい人の特徴です。
普段からコミュニケーションを取っている人なら些細な変化にも気づくことができますが、コミュニケーション不足の夫婦は相手の気持ちの変化に気づけないのです。
熟年離婚の原因ランキング
続いて、熟年離婚の原因ランキングをご紹介します。
熟年離婚の原因は、突発的なものではありません。
長い結婚生活の中で積み重なり、我慢してきたものが爆発した結果が「熟年離婚」なのです。
そんな熟年離婚の原因には、以下のものが考えられます。
日々の不満の積み重ね
熟年離婚の原因には、日々の不満の積み重ねが挙げられます。
熟年離婚の原因は、例えば浮気や不倫、借金などの突発的なものというよりも、日々の不満の積み重ねであることが圧倒的に多いです。
一つ一つの不満は大したことはないのですが、毎日のように積み重なることで大きなものになっていくのでしょう。
好きなことをしたい
熟年離婚の原因には、好きなことをしたいというものが挙げられます。
今までは家のため、家族のため、子供のために生きてきたので、第二の人生として自分の好きなことをしたいと考える人も多いです。
特に女性が熟年離婚を切り出す理由としては、「自分のために生きたい」というものが多いと言われています。
夢の実現
熟年離婚の原因には、夢の実現というものが挙げられます。
こちらは男性に多く、たとえば定年退職したあとは自分の店を出したい、田舎暮らしがしたいなどの夢がある場合、その夢の実現のために離婚することもあります。
好きなことをしたいという気持ちと似ていますが、自分の夢を叶えるために一人でやっていく、という強い意志が離婚を決断させるのでしょうね。
性格や価値観の不一致
熟年離婚の原因には、性格や価値観の不一致が挙げられます。
熟年離婚に限らず、離婚の原因として「性格や価値観の不一致」を挙げる人は多いですよね。
性格や価値観の不一致を感じたのは最近ではなく、何年も耐えてきたのでしょう。
この場合、やはり定年退職や子供の独立をきっかけに離婚を言い渡すパターンが多いです。
義親の介護や同居
熟年離婚の原因には、義親の介護や同居が挙げられます。
義理の親とは別居生活をしていたものの、義親が高齢になり、介護が必要になったことをきっかけに同居を求められることも少なくありません。
いきなり義親の介護や同居が始まり、夫は非協力的だとすれば、離婚したくなるのも分かる気がしますね。
熟年離婚のメリットとデメリット
ではここで、熟年離婚のメリットとデメリットについて紹介しましょう。
熟年離婚には、メリットもあればデメリットもあることを忘れてはいけません。
今後の生活を大きく左右することになりますから、熟年離婚を決意する前にメリットとデメリットについて、きちんと知っておきましょう。
メリット
束縛からの解放
熟年離婚のメリットには、束縛からの解放が挙げられます。
専業主婦で家に縛られていたり、夫から何らかの圧力を受けていたという人の場合、熟年離婚することでそれらの束縛から解放されるのは最大のメリットと言えるでしょう。
精神的な束縛からの解放は、熟年離婚を決意する多くの人が求めていることですね。
自由になれる
熟年離婚のメリットには、自由になれるというものが挙げられます。
束縛から解放されることと似ていますが、熟年離婚をすると自由になれます。
好きなときに出かけても、どこに行っても誰にも文句を言われることはありません。
今まで縛られた生活をしていた分、より自由さを実感するでしょう。
残りの人生を充実させられる
熟年離婚のメリットには、残りの人生を充実させられるというものが挙げられます。
自分の気持ちを押し殺し、我慢して今後の人生を過ごすより、離婚して一人になったほうが気持ち的にも晴れ晴れしますよね。
これからも我慢して過ごすより、残りの人生を充実したものにできるというのは、熟年離婚の最大のメリットとも言えるでしょう。
デメリット
生活への不安がある
熟年離婚のデメリットには、生活への不安があることが挙げられます。
熟年離婚するということは、今までパートナーがやっていたことも自分でもやらなくてはいけなくなる、ということ。
仕事や家事もそうですが、離婚となれば住む場所や家具など、問題は山積みです。
これらの不安があることは、熟年離婚のデメリットでしょうね。
孤独感が強まる
熟年離婚のデメリットには、孤独感が強まることが挙げられます。
熟年離婚をすると、一人暮らしをすることになることは否めません。
また、年齢的にも定年する頃ですから、仕事もなく家に一人…という暮らしになることも。
強い孤独感が伴うことは覚悟しておかなくてはなりません。
お金の不安がある
熟年離婚のデメリットには、お金の不安があることが挙げられます。
熟年離婚をすると、今後の生活においてお金の不安とは常に隣り合わせ。
特に専業主婦だった女性の場合、自分で仕事を始めても収入が少なくなるのは確実なので、今後の生活におけるお金の不安は常に付きまとうことになるでしょう。
熟年離婚して後悔する理由
続いて、熟年離婚して後悔する理由について紹介します。
熟年離婚には自由になれる、好きなことができるなどのメリットもありますが、その実態はどうなのでしょうか。
実際には、以下のような理由で熟年離婚を後悔している人も多いものです。
貯金が無くなる
熟年離婚して後悔する理由には、貯金がなくなることが挙げられます。
実際、一人で暮らしても夫婦で暮らしても、生活費はさほど変わらないと言われています。
更に、不貞などがあった場合は慰謝料も払わなくてはいけませんので、より貯金が底を突くのは早くなるでしょう。
一人で寂しい
熟年離婚して後悔する理由には、一人で寂しいというものが挙げられます。
今まで夫婦で生活していた人がいきなり一人で暮らすわけですから、寂しさがあることは否定できません。
特に今まで専業主婦だった人や気兼ねなく会える友人がいなかった人は、熟年離婚したことで寂しさを覚えることが多くなるでしょう。
孤独死への不安
熟年離婚して後悔する理由には、孤独死への不安があることが挙げられます。
熟年離婚して一人暮らしを始めると、近年ニュースになることも多い「孤独死」が他人事ではなくなります。
仕事をする年齢ならまだしも、年金暮らしをしていたりすると、尚更孤独死への不安は隣り合わせになるでしょう。
子供に迷惑がかかる
熟年離婚して後悔する理由には、子供に迷惑がかかることが挙げられます。
いくら子供が独立してから熟年離婚したとしても、いざというときに子供に迷惑がかかることは否定できません。
たとえば入院や介護の問題、亡くなったあとのお墓の問題などはどうしても出てくるでしょう。
住む場所に困る
熟年離婚して後悔する理由には、住む場所に困ることが挙げられます。
熟年離婚して一人暮らしをしようと思っても、高齢になっているとアパートを借りるのが難しくなってしまいます。
これは、経営者側が入居者の孤独死を恐れているため。
仕方がないことなのですが、熟年離婚をするとアパートを借りるのが難しく、住む場所に困ることもあるのです。
熟年離婚の末路
最後に、熟年離婚の末路についてお話します。
熟年離婚をしたあと楽しく生活している人ももちろんいますが、悲惨な末路を送っている人がいることも否めません。
ここでは、あえて熟年離婚の悲惨な末路について触れておきたいと思います。
後悔しない選択をするための、参考にしてみてください。
生活が苦しい
熟年離婚の末路には、生活が苦しいことが挙げられます。
先程も軽く触れましたが、夫婦でも一人でも生活費はさほど変わりません。
特に専業主婦だった女性の場合、収入が明らかに少なくなる分生活が苦しくなる、苦しい生活を強いられることは否めないでしょう。
アパートが借りられない
熟年離婚の末路には、アパートが借りられないというものが挙げられます。
高齢になればなるほど、一人暮らしのためのアパートを借りるのは難しくなっていきます。
また、今まで持ち家で家賃を払っていなかったとしたら、アパート代もかなりの負担となるでしょう。
アパートが借りられず、貧しい生活をすることもあるのです。
家事の負担がキツイ
熟年離婚の末路には、家事の負担がキツいことが挙げられます。
こちらは男性に多いのですが、今まで妻に任せきりだった家事を、全て自分でやらなくてはなりません。
離婚するまで家事を何一つやってこなかった男性が、全ての家事をこなすのは相当な負担になるでしょう。
健康的に生きられない
熟年離婚の末路には、健康的に生きられないというものが挙げられます。
年齢とともに健康への不安は募るものですが、一人暮らしとなれば話は別。
日々の生活にいっぱいいっぱいになってしまい、自身の健康にまで気が回らないという人もたくさんいるものです。
健康の基本は食事ですから、熟年離婚した男性のほうが健康的に生きられない可能性が高いです。
精神的に辛い
熟年離婚の末路には、精神的に辛いことが挙げられます。
熟年離婚をして晴れ晴れしたのもつかの間、生活への不安や家事の負担など精神的な負担は常に付きまとうことになります。
精神的なストレスは心身をむしばみますから、楽しいはずの第二の人生が辛いものになってしまった…という人も少なくないでしょう。
まとめ:熟年離婚の原因は不満の積み重ね!一度冷静になって考えて
熟年離婚をする人の特徴や原因、熟年離婚のメリットとデメリット、後悔する理由、そして熟年離婚の末路について紹介しました。
熟年離婚は長い結婚生活の不満の積み重ねで起こることからも、一度決意したら避けては通れないもの。
しかし、熟年離婚をしたことで後悔したり、悲惨な残りの人生を歩むことになったという人もいます。
熟年離婚を決断する前に、今後の生活についてじっくりと考えてみてくださいね。