自分の話否定せずに聞いてくれる人、「それで、どうなったの?」と興味関心を持って話を聞いてくれる人。
話を聞くのが上手い人たちの多くは周囲の心をつかみ、信頼を勝ち取りながら仕事でもプライベートでも成功を収めていきます。
人と人のコミュニケーションに会話は必要不可欠で、なかでも人の話を聞く力は才能の一種と言っても過言ではありません。
今回は話を聞くのが上手い人の特徴や人の話を聞く時に気をつけること、人の話を聞くための練習方法、反対に話を聞くのが苦手な人の特徴をご紹介します。
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目次
話を聞くのが上手い人の特徴
人は他人の話を聞くよりも、どうしても自分のことをしゃべりたくなってしまう生き物です。
そのため話を聞いてくれる人というのはとても貴重な存在です。
社会人では上司や同僚からの信頼も厚く、部下からは話がしやすいと慕われる存在になることも。
話を聞くのが上手い人にはどういった特徴があるのでしょうか。
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相手に共感を示す
話を聞くのが上手い人は、まずはどんな内容でも話に共感を示します。
自分の気持ちを分かってくれると感じれば、相手は心を開き本音を語ってくれるからです。
何か言いたいことがあったとしても最初は共感することで相手の警戒心を解き、自分はあなたの味方ですよ、と伝えているのです。
反論や否定をしない
話しているうちに自分と相手とでは意見が違うな、と感じることがあります。
話が上手い人は、そのような時に反論や否定ははさみません。
途中で話を遮ってしまえば相手の話す気は失せてしまい、嫌な気分にさせてしまうからです。
主役は相手であり、自分は聞き役だと割り切るよう意識しています。
話を聞く時の表情が豊か
男性女性関係なく話を聞くのが上手い人たちは会話の最中、実に表情豊かに相手の話に耳を傾けています。
楽しい話の時は思いっきり笑顔で、悲しい話の時は悲しい顔で。
表情を会話に合わせることで同じ気持ちを共有している感じが伝わりやすく、相手も気持ちよく会話を続けることができるのです。
適切な相槌と質問をはさむ
相槌や質問をはさむことで、相手の話をしっかり聞いているという印象を与えることができます。
自分の話に反応し興味を持ってくれる人がいれば、もっと話を聞いてほしいと人は思うのです。
話を聞くのが上手い人は相手が欲しいと思っていたタイミングで相槌や質問を繰り出し、会話を上手に盛り上げることを得意としています。
聞くと話すのバランスが絶妙
ただ話を聞いているだけでは聞き上手とは言えません。
話を聞くのが上手い人は聞き流していると相手に勘違いされないよう、適度に自分の話も織り交ぜています。
話し過ぎない程度に上手く舵を取っており、最終的には相手の話を聞く割合が増えるよう工夫をしています。
話を聞くのが上手い人がモテる理由
自分の話を一生懸命聞いてくれる人に対して嫌悪感を抱く人は少なく、どちらかと言えば好意をもたれることが多いものです。
自分に興味を持ってくれていると感じれば人は誰だって嬉しいですし、また会いたいなと思うことでしょう。
今回は話を聞くのが上手い人がモテる理由をご紹介します。
優しさと思いやりを感じる
話を聞くのが上手い人の多くは優しくて、思いやりのある性格の持ち主です。
たとえ自分が興味のない話をされても嫌な顔1つせず聞いてくれますし、自分の考えを一方的に押し付けてくるようなこともありません。
相手に寄り添いまずは理解しようと努力をしてくれる姿は、多くの人たちに好印象を与えるでしょう。
一緒にいて心地よい
どんな意見も否定せずに受け止めてくれる人と一緒にいれば、まるで自分を認めてくれるような気持ちになるものです。
悩みや愚痴を話していても黙って聞いてくれ、大丈夫だよと声をかけてくれます。
話を聞くのが上手い人としゃべっていると安心感と心地よさを感じ、思わず心を許してしまうでしょう。
一緒にいると楽しい
話を聞くのが上手い人の多くは、話し上手でもあります。
大げさな相槌や何気ない質問で会話を盛り上げることも得意なので、ついついおしゃべりに花が咲いてしまうことも多いでしょう。
楽しい時間を過ごせばまた会いたいと思いますし、もっと一緒にいたいと感じるものです。
包容力がある
話を聞くのが上手い人からは、どんな自分も受け止めてくれるという包容力を感じます。
悪い所はもちろん指摘してくれますが、頭ごなしに否定することは決してありません。
まずは共感し、そして認めたうえで改善点を示してくれます。
どんな自分もさらけ出せる存在は、一緒にいて心が落ち着く大切な人と感じるものです。
新しい発見や成長を感じることができる
何気なく話していただけなのに、気が付いたら思考がまとまって悩みが解決していた。
話を聞くのが上手い人との会話でこういった経験をする人は多いはずです。
彼らは話を聞き出すのが上手で、質問を上手にはさみながら相手の考えを理論的にまとめる手助けをしてくれます。
一緒にいるとまるで自分が成長したような気分になるため、また会いたいなという気持ちも高まっていくでしょう。
人の話を聞く時に気をつけることやコツ
会話はキャッチボールですから、黙って話を聞いているだけではすぐに話が終わってしまい盛り上がりません。
思わず相手が話したくなるように聞くには、注意点やコツが存在します。
今回は人の話を聞く時に気をつけることや、コツについてご紹介します。
相手の話に共感を示す
人はそれぞれ違った価値観を持っていますから、自分とは違った考えの人と話をする時は共感することが難しいと感じるかもしれません。
大切なことは「相手を理解しようとする姿勢」です。
親身に話を聞いて共感を示してくれる人に対して、悪い印象を抱く人はいないでしょう。
自分の意見を押し付けない
他人の悩み事や愚痴を聞いているとついついアドバイスをしたり、自分の意見や考えを相手に押し付けてしまいがちです。
ですが相談者の多くは自分の話にとにかく耳を傾け、そして否定せずに受け入れてほしいと望んでいます。
話の途中で口をはさんだりせず、まずは黙って話を聞いてあげる方が相手も満足するものです。
沈黙を恐れない
多くの人は会話中におとずれる沈黙を苦手としており、話を進めようと会話の主導権を握ろうとしてしまいます。
沈黙を恐れずに、相手が口を開くのをゆっくりと待ちましょう。
相手は何かを考えていたり、頭の中を整理している最中かもしれません。
イライラしたりせかしたりせずに待っていれば、相手も安心して自分の考えを口にすることができるはずです。
相手のペースに合わせる
話すペースはひとそれぞれです。
ゆっくり話す人もいれば早口の人もいますし、テンション高くしゃべる人がいればテンションが低い人もいます。
相手の話し方や心の状態に合わせて話を聞くことで、より真剣に話を聞いてくれているという風に感じてもらえるでしょう。
人の話を聞くメリット
人と良好なコミュニケーションを図りたい場合、自分の話をする以上に相手の話に耳を傾けることが重要だと言われています。
誰かと仲良くしたい時、社内で交渉をする時、喧嘩の仲直りをしたい時。
相手の意見をじっくりと聞くことで、話が上手くまとまることも多いものです。
人の話を聞くメリットとは、いったいどんな点にあるのでしょうか。
相手をより理解することができる
じっくりと話を聞くことで相手をより理解し、良好な人間関係を結ぶことができます。
悪い所ではなく相手の良い所を見つけ、自分との共通点が見つかることもあるでしょう。
自分の話を聞いてくれる人には誰でも好感を持ちますから、その後もより良い関係が継続することでしょう。
信頼関係を築くことができる
自分の話をきちんと聞いてくれる人には心を許しやすく、この人なら本音を話しても平気だと安心感を抱く傾向があります。
自分は大切されていると感じることができるため信頼関係が生まれ、相手も同じようにあなたの話に耳を傾けてくれるようになるでしょう。
話を聞くことは、あなたの考えや意見を相手に伝えるためにも必要な行為なのです。
コミュニケーション能力が向上する
相手の話を引き出す、良いタイミングで質問や相槌をはさむ、相手の立場で物事を考える。
話を聞きながらも考えることはたくさんあり、一筋縄ではいかない作業です。
話を聞くという行為から学べることはたくさんあり、コミュニケーション能力の向上につながります。
人の話を聞くための練習方法
人の話を上手に聞くことができれば、仕事や私生活にも大いに役立ちます。
人の話を聞くスキルを身につけるには、いったいどうしたらいいのでしょうか?
今回は人の話を聞くための練習方法をご紹介します。
話しやすい雰囲気を作る
人の話を聞くためには、雰囲気作りが欠かせません。
相手が声をかけやすかったりリラックスしてしゃべることができるよう、準備をする必要があります。
話すときの表情や丁寧な動作、話すスピードや言葉遣いなど、ちょっとしたことを意識するだけで雰囲気はガラリと変わるものです。
アイコンタクトをとる
「目は口程に物を言う」ということわざがあるくらい、アイコンタクトはコミュニケーションにとって重要です。
相手の話を真剣に受け止めているかどうか、アイコンタクトで分かってしまうからです。
まっすぐ目を見るのが苦手だと感じるようなら、まずは相手の眉間あたりに視線を合わせてみて下さい。
話を受け止める
人の話を聞くには、まず相手の話を単純に受け止めます。
ポイントは自分の主観を一切入れない、という点です。
否定や肯定もせず、「うん、うん」「なるほど」と相槌を打ちながら聞き役に徹しましょう。
相手の気持ちからずれる心配がないため、会話もスムーズに進んでいきます。
積極的に関心を持って聞く
人の話を聞く力を伸ばすには相手の話に興味を持ち、積極的に関心を持って聞く姿勢が大切です。
ただボーっと話をきくのと、「相手は自分に何を伝えようとしているのか?」と考えながら話を聞くのでは、理解力に差が出てきます。
分からないことは質問しようと思うでしょうし、より深く相手を知りたいという積極性も生まれるでしょう。
話を聞くのが苦手な人の特徴
自分は人の話を聞くのが苦手だな、と感じている人も多いでしょう。
相手から話しやすいと思ってもらうにはそれなりに注意すべき点もありますし、興味のない話に付き合うのもなかなか難しいものです。
今回は話を聞くのが苦手な人の特徴をご紹介します。
集中力が続かない
人の話を聞くのが苦手な人には、集中力が続かないという傾向がよく見受けられます。
話を聞いている最中に別のことを考え始めたりよそ見をしたり、つまらなくなってスマホを触ってしまう人もいるでしょう。
特に自分が興味のない話をされた時は、集中力が途切れがちです。
話を中断させる
自分中心に物事を考えるような人は、話を聞くことが苦手です。
相手の話を聞くことより自分の話を聞いてほしいという欲求が強く、何とかして会話の主導権を握ろうと話を中断させることも。
結論を急いだり意見を途中ではさんだりして、落ち着いて相手の話を聞こうという気が全く感じられない人も多いでしょう。
表情が乏しい
話を聞いている最中無表情で何を考えているか分からないようなタイプは、人の話を聞くのが苦手です。
話し手は「この人は話を聞いてくれていないのでは?」「自分の話はつまらないかも…」と不安を感じてしまいます。
言いたかったことが言えないまま会話が終わってしまう可能性もありますし、心を許して本音をしゃべろうという気も失せてしまうでしょう。
何でも否定から入る
口を開けば「でも」や「だって」と否定の言葉から入る人は、聞き上手とは言えません。
話の途中で自分を否定されたら誰だって良い気分はしませんし、これ以上話をしても無駄だと思われても仕方がありません。
どうしても反対の意見を伝えたいのなら、まずは最後まで相手の意見を聞き入れ受け止める必要があります。
解決策を求めてしまう
話を聞いてほしい人の多くは、悩みや問題を解決しようと思っているわけではありません。
とにかく話を聞いて自分に共感してほしいのです。
ところが話を聞くのが苦手な人は、具体的に問題を処理することを優先してしまいます。
なのでオチのない話やダラダラ続く愚痴は大の苦手、そんなこと言われてもどうしようもないだろ、と考えがちです。
人の話を聞くのがめんどくさい時の対処法
コミュニケーションの上で相手の話を聞くことが大切だと分かっていても、時にはめんどくさいと感じることもあるでしょう。
長時間話を聞いていればストレスを感じますし、中には苦痛でたまらないと思う人もいるかもしれません。
今回は人の話を聞くのがめんどくさい時の対処法をご紹介します。
相手と同じ気持ちにならなくてもいい
話を聞く時に意識するポイントは相手への共感ですが、必ずしも相手の意見に共感できるとは限りません。
相手の価値観に合わせることが辛い時は、無理に合わせなくても大丈夫。
相手を受け入れ理解し、認めてあげることが大切なのであって、相手と全く同じ気持ちになる必要はないのです。
上手に質問をはさんで会話の流れを変える
永遠と続く愚痴や悪口を聞いていれば誰だって話を聞くのがめんどうだと感じることでしょう。
そんな時はさりげなく会話の途中で質問をはさみ、流れを変えてみて下さい。
モチベーションが下がる話は聞き手のみでなく、話し手の気分を落とすことにも繋がります。
あなたが悪い流れを断ち切れば、相手も気分を変えて前向きな話をしてくれるかもしれません。
いったんその場を離れる
どうにも集中力が切れそうだ、もうこれ以上この話を聞きたくない、と感じたらいったんその場を離れてみるのも1つの手です。
お手洗いに行く、電話がかかってきたからかけ直してくる、理由は何でも構いません。
相手も気分がリセットされるでしょうし、戻ってきた段階で話題をすり替えることもできるでしょう。
相手の悩みを一緒に背負わない
優しい人や共感力の高い人にありがちなのが、相手の悩みや課題を自分のことのようにとらえてしまい疲弊するというパターンです。
一緒に重荷を背負うことで責任を感じ、これ以上話を聞きたくないと考えてしまうのです。
相手の課題は相手にしか解決できません。
自分にできることは話に耳を傾け共感すること、という割り切りが大切です。
話す頻度を減らす
誰とでも仲良くできればいいですが、1人や2人くらいはどうしても気が合わない人、話がかみ合わない人がいるものです。
無視をしたり一切口を利かないというのは難しいでしょうから、なるべく話す回数を減らしてみてはどうでしょうか。
相手に悪いと感じるかもしれませんが、相手にどう思われるかより自分のメンタルを大切にするべきでしょう。
話を聞くのが上手い人に向いている仕事
話を上手に聞くことができれば相手を安心させ、信頼関係を結び、良好な関係の構築を図ることができるでしょう。
仕事をする上で強みになりますし、他社との差別化にもつながります。
話を聞くのが上手い人にはどのような仕事が向いているのでしょうか。
営業職
営業と聞くと自社製品のアピールが大切と感じるかもしれません。
ところが営業職で必要とされる力は、相手の話をじっくり聞いて顧客のニーズや課題を引き出すことなのです。
聞き上手な人は相手の懐にしっかりと入り込み、隠されたお客様の本音を導き出すことが得意ですから、ピッタリの仕事ではないでしょうか。
ソーシャルワーカー
高齢者や障害を持っている人のような社会的弱者をサポートする仕事、ソーシャルワーカーも話を聞くのが上手い人に向いている仕事でしょう。
当事者のみならず家族にも寄り添い、どんなことに困っているかに耳を傾け手助けをする重要な仕事の1つです。
話を聞いてもらえることで安心してもらえますし、より強固な信頼関係を結ぶことが適切な支援にも結び付きます。
カウンセラー
カウンセラーも相手の悩みに寄り添い、否定せずありのままを受け止める力が重要になる仕事の1つです。
主観を排除して相手の話を聞くのはなかなか難しいことですが、話を聞くのが上手い人なら相談者も安心して心を開けるでしょう。
相談者を変えようとか悩みを解決しようとせず、相手が心の中の悩みを自然と自分で解決できるよう導く力が必要になってきます。
カスタマーサポート
お客様から企業への意見や要望、時にはクレームを受け付ける仕事です。
相手の話を落ち着いて丁寧に聞き取りできる力が求められており、傾聴力がある人に向いている仕事と言えるでしょう。
ただし暴言をあびることもあるでしょうから、相手に感情移入せずある程度仕事と割り切って対応する強さも必要です。
人の話を聞くのが苦手な人に向いている仕事
集中力がなかったりコミュニケーションが苦手だったりと、人の話を聞くのが苦手な人もたくさんいます。
仕事をする上で誰とも関わらないというのは難しいでしょうが、なるべく話をしたり聞いたりしなくて済む仕事はないものでしょうか。
今回は人の話を聞くのが苦手な人に向いている仕事を紹介します。
プログラマー
プログラマーは専門的な知識が必要ですが、他人と会話をすることなく1人で黙々と作業ができる仕事です。
例え会話が必要であっても仕事上のことでしょうから、長々と他人の話に付き合う機会はほとんどありません。
自宅で作業できることも多いので、他人と顔を合わせる回数も減らせます。
工場のライン作業
機械と向き合って仕事に没頭できる工場のライン作業も、話を聞くのが苦手な人に向いている仕事でしょう。
職場の人数は多いかもしれませんが、作業中は私語厳禁のことも多いので会話をする必要はありません。
意外と周りも他人との会話を望んでいない場合が多く、休憩時間も個人で過ごす人が大半です。
清掃員
ビルや商業施設の清掃員も、人と話をしなくて済む仕事の1つです。
早朝や夜間に作業することも多いので、お客様の対応をする必要もありません。
仕事中は掃除に集中していれば「仕事熱心な人」と思われ、話しかけてくる人も少なくなるでしょう。
郵便や新聞の配達員
郵便や新聞の配達員の仕事は基本単独で行いますから、人の話を聞くのが苦手でも問題ありません。
お届け先の人と顔を合わせることもあるでしょうが、込み入った話をする機会はほぼないはずです。
配達中はほぼ1人ですから、気を遣って相手の話に合わせる必要もないでしょう。
人の話を上手く聞こうと意気込みすぎないこと
確かに上手に相手の話を引き出したり会話を盛り上げたり、相手が望んでいるように会話をリードできれば素晴らしいことです。
相手からの評価も上がるでしょうし、異性からもモテるかもしれません。
しかしあまりに意識しすぎて空回りしては本末転倒です。
話を聞く上で大切なことは相手を否定しないこと、そして少しでもいいので相手の話に興味関心を持つこと。
カッコつけて相手の話を聞き出そうとするよりも、素直に話を聞いて素直なリアクションを取る方が相手から好感を持たれるかもしれません。