氷河期世代の特徴や氷河期世代はお荷物・クズだと言われてしまう理由を紹介!

氷河期世代の特徴や氷河期世代はお荷物・クズだと言われてしまう理由を紹介!

日本は景気のいい時代もあれば悪い時代もありました。
氷河期世代はバブルが弾けたことで、その後就職難に苦しめられた若者をいいます。

思うような仕事につけず、大卒でもフリーター・無職になる人が多く、その名残が今でも問題視されています。

今回は氷河期世代を詳しく知らない人のために、氷河期世代の特徴などを分かりやすく解説します。
その世代が抱える問題も取り上げていますので、氷河期世代を疑問に思う人は最後まで読んで下さい。

氷河期世代の意味とは

氷河期時代とはバブル期崩壊後、1993年から2005年に高校・大学で就職活動に差し掛かった時代をいいます。
生まれた年代でいうと1970年生まれから1982年生まれまでで、別名「ロストジェネレーション時代」といいます。

景気低迷から新卒採用の枠が一気に減ってしまい、大学を卒業しても就職できずやむおえず非正規労働者として社会に出ました。
また、希望の企業に就職したとしても、能力不足と判断されれば正社員で採用されてもすぐに解雇される時代だったのです。
就職の厳しさを比喩して「就職氷河期時代」と表しました。


氷河期世代の特徴

氷河期時代の人達は、その上の世代の人のように「いい時代」を知りません。
運よく就職できても、能力不足と判定されれば解雇にされる恐怖感と隣合わせだったため、必死に良く働きました。
ここでは氷河期世代と呼ばれる人達の特徴を紹介します。

優秀な人が多い

バブル時代から15年先の世代の人達は、必死にならずとも就職することに困る時代ではありませんでした。
しかし、氷河期世代になると優秀な人もランクを落として就活していました。そのため下の世代から見ると、下請けの人に優秀な氷河期世代が多いと感じるようです。
どの職場でも、正社員になるために勝ち抜いた人は実力があるのです。

産休・育児休暇を取る女性が増える

夫婦共働きを先駆けたのが氷河期時代の女性たちです。
バブル時代より上の女性は結婚後専業主婦になることが一般的でした。氷河期時代から不景気のあおりで共働きしなくてはやっていけず「子供のそばにいたい」と願いつつも叶わない時代だったのです。
産休・育児休暇を取る女性が増えてきた反面、保育園の数も今より少なく子供を入園させることが徐々に困難になっていきました。

IT企業者・実業家が多い

優秀な人が多い氷河期時代は社内でも活躍していましたが、ITが急速に発達したことで就職をせず企業をした人も多くいました。
厳しい時代だった故に、ITについて必死に勉強をして技術を身に着けようとしていたことが分かります。
実際、IT企業の実業者となった人は氷河期世代を中心に活躍している人が多くいます。

仕事を大切にする

仕事に真面目に取り組むことはどの世代でも求められますが、氷河期時代の人達は就職してからも気を抜かず働いていました。
「仕事は大切なもの」と心得ているので、意欲的に働く傾向にあります。
職場でも、認めてもらうために「姿勢」を大事にするので、どの世代からも真面目でストイックな印象をもたれるでしょう。

お金を大事にする

氷河期世代は貯金が趣味のようになっています。
なかなか腰を据えて働けないということは、お金の不安は常にありました。バブルがはじけて不景気になるのを見ていたこともあり、いざというときのために貯金をして安心できるようコツコツお金を貯める特徴があります。


クズ?氷河期世代はお荷物だと言われてしまう理由

氷河期世代は優秀な人も多数いますが、それまで経験したことのない就職難から無職・アルバイト・派遣社員として働く人が増えた世代です。
そのためさまざまな理由で氷河期世代に影響を及ぼし、現在では「お荷物」と言われてしまうようです。
その理由とは何なのでしょうか?

ビジネスマナーがみについていない

氷河期世代は就職難のため、全員が正社員として社会に出られませんでした。そうなれば、非正規雇用として社会人としてスタートすることになります。
そうなると、社会人としてビジネスマナーが身につかないまま年を重ねてしまいます。景気が回復し、運良く正社員になれても上手く立ち回れず足を引っ張ってしまいます。

親から守られすぎた

氷河期世代の親は団塊世代(だんかいせだい)に当たる人が多く、核家族化が進んできました。
核家族では、親だけで子育てをするので親の価値観の元で育つことになります。教育熱心な親は習い事や教材を与え教育費にお金を注ぐようになりました。
就職氷河期で非正規雇用になっても、経済力のある親から守られてきたため自立心が育ちにくいことが原因でしょう。

国民保険未払い

非正規労働者や無職のままなので結婚も難しく親元で暮らす氷河期世代を子供部屋おじさん・おばさんと比喩されています。
氷河期世代の子供部屋おじさん・おばさんが無職やフリーターの人の中では国民年金を未払いのまま過ごしている人が他の世代よりも多いからでしょう。
将来、年金未払い者が今よりも増加する可能性が高くなることを懸念してそのように呼ばれるのでしょう。

優秀な人ばかり就職したから

氷河期世代の第2次ベビーブームのあおりを受けた「生粋の氷河期世代(1973年前後)」の人達は特に悲惨だったといいます。

子供の頃から周囲と競争することが当たり前だったことと、親の期待を背負い育っていました。多くの子供が成長したとき就職できたのは優秀な人ばかりだったのです。
同年代の人の数の多さと就職難が重なることで、一般的な氷河期世代は活躍できる職場にたどり着くこともできません。
氷河期世代がお荷物になりたくてなったわけではないのです。

転職回数が多いから

非正規雇用は何かあれば簡単に解雇しやすく、その度転職活動をしなくてはなりません。
解雇されれば、年齢が上がっても新人で若い人のように仕事を覚えることが難しくなります。
また、氷河期世代は我が強くプライドが高いことで扱いにくいことからお荷物と思われるのです。


氷河期世代の人が怖い理由

氷河期・ロスジェネ世代はここまで紹介したように、就職氷河期から今日まで険しい道を生き抜いてきました。
近年ではバブルとまではいかなくとも、空前の売り手市場となり若者から見ると氷河期世代の気迫に圧倒されているようです。
氷河期世代の人のどのようなところが「怖い」と感じるかを紹介します。

パワハラ・セクハラに耐えていたから

氷河期世代の人は懸命に就職活動をしても思うように内定が貰えず、やむをえず非正規雇用で働く人が多くいました。
この時代は今ほど、パワハラ・セクハラが規制されておらず圧迫面接も普通にありました。
それでも歯をくいしばり石にかじりついてでも、職を失いたくなく懸命に働いたことで「楽しそうに働く人」というだけで快く思えなくなったからでしょう。

手取り・足取り教育したくない

氷河期世代が若かりし頃、「人よりも動く・考える」をモットーに上司のお眼鏡に叶うよう働いていました。
そうしなければ、いつ解雇されるか分からなかったからです。
なので先輩になった今、1から10まで先生のように指導することに納得いかないと考え、時に後輩を放置するからです。

激しい気性に変わってしまった

氷河期世代では職を転々としアラフォーになってようやく落ち着いてきた人もいます。
長い間、腰を据えて働けないことで車も家も家族も持てなかったと嘆いたときにはずっと年下の人と働く年齢になってしまいました。
厳しい環境を渡り歩くには、厳しさを跳ね飛ばすために気が強くならなければやっていけません。

社会を恨んでいる

企業からは冷たい言葉を投げられ、社会からは自己責任と責められた氷河期世代は社会に対し恨みを抱いています。
本当は正社員になりたかったのに、責められると卑屈になるのも無理はありません。
「こんな社会に貢献するもんか」と、稼げば税金を多く持っていかれるので必要以上に働かないことや無駄な消費をせずきっちりお金をため込む姿にやや怖さを感じます。

優秀すぎて敵わないから

優秀な氷河期世代の怖いところは、厳しい競争に勝ち抜いてきたことで自分は特別な人間だと自信に満ちていることです。
なのでバブル世代・しらけ世代の、苦労せず入社した先輩たちを内心見下しています。
態度に現れることもあり、直接意見をぶつけることもあります。頭の回転も早く話術もあるので敵う相手じゃないと感じるからです。


氷河期世代がうざい時の対処法

仕事に対し熱の入り方が異様なことや厳しいことで小言が多いことから「ウザい」と感じていませんか?
「俺が入ってきたときは・・」が口癖で、若い人やバブル世代より上の見下す態度にうんざりします。
だからといって無視したりするのはNGです。大人同士、風通しよく付き合う方法を伝授します。

真に受けない

口うるさいなと思っても真に受けずスルーしましょう。
自己肯定感の低い人ほど、マウントしたがるので冷静な反応をして下さい。顔に出やすい人は要注意です。聞き上手な人もかまってもらえたと勘違いされます。
「いちいち反論する方がかえって面倒くさい」をモットーとし、上手にスルーしましょう。

聞いてるふり

氷河期世代は、大変だった時代に同情して欲しいのです。
人それぞれ良いことと悪いことはあります。ただ氷河期世代は自分たちが1番悪い時代に生まれたと損をした気分なのです。
経験のない時代なので同情しにくいところですが、ひねくれた相手でない限り適当に相槌を打っておきましょう。

自尊心を満たす

自分のことを「すごいだろ」自慢がウザい自己顕示欲が強い人には否定的な言葉を使わないようにしましょう。
このようなタイプは、もっと認められたい気持ちが強い人なので反発すると益々厄介なことになります。
上手に付き合うには、上手に頼ることです。分からないことを教えて貰うことや力を貸して下さいとお願いすると相手の自尊心が満たされ扱いやすくなるでしょう。

明るく返す

先輩後輩など上下関係がない相手には明るく開き直るのもいいでしょう。
鬱陶しい嫌みにも、笑顔で「そうなの 笑ってしまうよね」「お陰様で楽しく過ごしていまーす」と明るく返します。
相手は自分の言葉であなたが動揺する表情を見て楽しんでいることがあります。いちいち絡んできてうっとうしい相手には、明るく返されることで「つまらないやつだ」と拍子抜けするでしょう。

ヨイショする

「ありがとうございます」と、お礼を言うようにしましょう。
「ありがとう」は、魔法の言葉と言われるように人の心を和ませます。
氷河期世代はそこそこ年齢を重ねているとはいえ、苦労をしてきた年代で自分に自信がない人もいます。
さんざんヨイショして顔色を伺いながら働いてきた今、誰かにヨイショされることを嬉しく思うでしょう。


昔から耐え続ける氷河期世代

バブルが弾けたあとの日本は、社長だった人がいきなりホームレスになることも珍しくない時代でした。

筆者はロスジェネ世代に近いので、日本が派手に浮かれている光景を見たことがありません。
昔はパワハラ・セクハラに耐え、現在では「それパワハラですよね?」と部下に詰め寄られ落胆する中高年の気持ちは分かる気がします。

氷河期世代の人が抱えながら生きてきた葛藤を、若い世代にとって氷河期世代の人は「怖い人」と感じるでしょう。

この記事を読んで、少しでも氷河期世代や時代のことを知るきっかけになれたら幸いです。