人の心を掴み、物事をスムーズに進められる交渉が上手い人に憧れたことはありませんか?
交渉が上手いと仕事がスムーズに進むだけでなく、普段の生活でも物事が順調に進みやすくなります。
そのため、交渉力は円滑な人生を過ごせるキーワードになってくると言えるでしょう。
そこで、この記事では、交渉が上手い人になるスキルやテクニックなどをご紹介していきます。
目次
交渉が上手い人の特徴
交渉が上手い人ってどんな特徴があるかご存知ですか?
交渉が上手い人は、頭が良くて賢くないとなれないというイメージを持っている人もいると思います。
ですが、決して賢いからと言って交渉力が上手いわけではありません。
交渉力が上手い人にはそれぞれ特徴があります。
ここでは、交渉が上手い人の特徴を5つご紹介します。
観察能力がある
相手のことをよく観察できている人は交渉が上手く進みます。
交渉は「タイミング」がとても大切です。
相手の機嫌が悪かったり、その気になっていないときに交渉を持ちかけても上手くいきません。
相手の表情や仕草を観察して、交渉を持ち込むタイミングを見極めましょう。
話を傾聴できている
交渉力がある人は、話を傾聴できている人です。
傾聴とは、相手の気持ちに寄り添い、親身になって相手の話を聴くことです。
話をしっかりと聞いてくれると、相手は「この人は自分のことを理解してくれる」と思います。
理解してくれる相手に、人は心を開きやすくなります。
心を開いてくれると要求が通りやすくなり、交渉がスムーズに進みやすくなります。
交渉力を上げるためにも話を傾聴できる人になりましょう。
自分の意見をしっかり言える
相手の意見ばかりを聞いてしまい、結局相手の思い通りに進んでしまったことはありませんか?
交渉力がある人は、相手に流されず、自分の意見をしっかりと伝えます。
相手の話ばかり聞き入れてしまうと、「押しに弱い人」だと思われて立場が弱くなっていきます。
自分の意見をしっかり言うことで、相手が優位にならず、お互いが同じ立場で交渉できます。
そうすると、交渉も円滑に進みやすくなり、お互いが納得できる交渉ができるでしょう。
相手に合わせた提案ができる
相手に合わせた提案ができると交渉が上手にできます。
自分の要望ばかりを優先させて、相手の要望を考えられない人は多いと思います。
自分の要望を通したいように、相手も自分の要望を通したくて交渉しています。
要望を通さずに否定ばかりしていると、相手も自分の要望を受け入れてくれません。
その結果、交渉は滞り上手く進まなくなります。
自分の要望ばかりを重視するのではなく、相手に合わせた提案もしていきましょう。
冷静で臨機応変に対応できる
予想外のことがあるとどうして良いか分からず、慌ててしまうことなんてありませんか?
予想外のことですぐに慌ててしまうと、頼りない印象を与えてしまいます。
交渉力がある人は、どんな時にも冷静に臨機応変に対応できます。
そうすることで、相手に安心感と信頼感を与えられ、交渉がスムーズに進みます。
交渉ができない人の特徴
では、逆に交渉できない人は、どういう特徴があるのか気になりませんか?
交渉力がないと、トラブルや衝突を起こしやすくなり、物事がスムーズに進みにくくなります。
交渉ができない人の特徴を知ることで、交渉力を上げる手がかりのひとつになります。
ここでは交渉ができない人の特徴を5つご紹介します。
交渉が上手くできなくて困っている人は、自分に当てはまる特徴がないか確認してみて下さい。
相手に関心がない
相手に関心がないと、交渉は上手くできません。
関心を持っていないことは、態度や仕草で相手にもすぐに伝わります。
関心を持たれていないと、この人は自分のことしか考えていない「信頼できない人」と認識されてしまいます。
相手に関心を持ち、相手のことを深く知ろうとしない限り信頼関係は築けず、交渉は上手く進まないでしょう。
感情的になりやすい
交渉が上手くいかないと、イライラしたり、焦ったりと感情的になったりしていませんか?
感情的になりやすいと、物事を冷静に判断できなくなります。
その結果、自分の得たかった結果から遠ざかってしまい、後悔しやすくなります。
また、感情的だと相手に不安感を与えてしまい、信頼されません。
そのため、感情的な人は交渉が上手くいかなくなります。
雰囲気に流されやすい
交渉ができないひとは、その場の雰囲気に流されやすい傾向にあります。
その場の雰囲気に合わせると、人と円滑にコミュニケーションがとりやすく、交渉は上手くいきやすいです。
しかし、合わせすぎると逆に雰囲気に流されてしまい、自分の意見を言えずに、不本意な結果になってしまうこともあります。
その結果、雰囲気に流されやすい人は交渉が上手くいきません。
自分のメリットしか考えていない
自分のメリットばかりを相手に押しつけてませんか?
交渉で大切なのは、双方ともが望む利益を目指し、納得できる結果を残こせるかです。
自分のメリットばかりを気にしてしまう人は、相手からも自己中心的な悪い印象を与えて関係性も悪くなります。
そのため、自分のメリットしか考えていない人は、相手も受け入れてくれず、交渉は上手くできません。
交渉の準備をしない
準備せずにぶっつけ本番で交渉する人は、スムーズに交渉ができません。
事前準備をしないと、予想外のことに対処できず、相手に不安感を与えます。
また、優位に交渉を進めるためにも、念入りに準備した方がいいです。
情報収集をして、要望を押さえるような提案ができない人は、相手に響かずに交渉が上手くいきません。
交渉力があるメリット
交渉といえば、商談などのビジネスでするイメージはありませんか?
もちろん、ビジネスでも交渉はありますが、普段の生活でも交渉はよくされています。
例えば、何かを買ってもらう、お小遣いをあげてもらうなどの小さいことも交渉です。
そのため、交渉力を上げれば、普段の生活にも役に立ち、より円滑に物事を進められます。
そこで交渉力があるメリットを5つご紹介します。
円滑にコミュニケーションが取れる
交渉力がある人は円滑にコミュニケーションが取れることが多いです。
その理由として、交渉力があるとお互いのメリットを尊重しつつ、物事を提案できるからです。
お互いのメリットを尊重しないと不必要な衝突やトラブルを生じる場合があります。
交渉力がある人は衝突やトラブルを回避できるコミュニケーションに長けているため、円滑なコミュニケーションが取れます。
信頼関係を築ける
信頼関係を築くうえで、交渉力は重要です。
自分の要望ばかりを重視して、取引をしてくる人に相手は心を開きません。
それだけでなく人間関係も悪化し、交渉も中止になってしまう可能性もあります。
交渉力があると双方が納得できる結果を提案でき、良好な関係が築けて信頼を得られます。
業務がスムーズになる
業務をスムーズにしたい時、交渉力は役に立ちます。
交渉力があれば、仕事の業務の割り振りや業務改善を提案し、スムーズに進められます。
業務の割り振りや業務改善の必要性を納得させなければ、少なからず不服がでてきます。
そのため、交渉力があると不服がでずに必要性を納得させられ、業務がスムーズに進みます。
自分の要望が通る
交渉力があると自分の要望が通りやすくなります。
例えば、お小遣いをもう少し増やしてもらいたい時があったとします。
相手の表情や仕草を観察して、機嫌が良い時に相談すると、要望が通りやすくなります。
交渉力はこういった生活でも活かすことができ、自分の要望を通しやすくなり、日常生活に役立ってきます。
損失を最小限にできる
交渉力があると損失を最小限に留められることもあります。
交渉力がない場合、相手の思い通りに物事を進められてしまったり、取引相手と話が折り合わず、結果多大な損失をもたらしてしまう可能性があります。
交渉力があると上手く話を進められるため、損失をもたらす機会が減り、損失が生じたとしても、交渉して最小限に回避できます。
交渉を有利に進めるポイント
実際に交渉を有利に進めるにはどうすれば良いか、ご存知でしょうか?
交渉を有利に進めるためには、テクニックが必要です。
そのテクニックを知っているだけで、交渉がずっとしやすくなります。
ここでは、交渉をするときのポイントを5つご紹介します。誰でもすぐ実践できるものなので、ぜひ試してみてください。
選択肢を2択にして提示する
選択肢を2択して提示すると人は、その中から選ばないといけないと思い込んでしまいます。
例えば、和食か洋食どっちが良い?と聞かれた場合、本当は中華やイタリアンなど様々な選択肢があるはずなのに、聞かれた人はどちらかを選んで答えます。
この効果を誤前提暗示と言います。
この効果を利用することで、誘導しやすくなり、自分の有利な交渉をしやすくなります。
特別感をアピールする
特別感をアピールすると交渉が有利になりやすいです。
「今だけ」「数量限定」「特別」などの言葉は、この機会を逃すともう二度と手に入らないかも知れないと思い、手に入れたいという気持ちが強くなります。
これは心理的リアクタンスという、自分の自由を奪われることへ抵抗する心理反応です。
この効果を利用すると、相手の気持ちを掻き立て、交渉をスムーズに進められます。
簡単な条件から提案する
交渉を有利に進めるには、誰でもできる簡単な条件から提案するのがポイントです。
イーブン・ア・ペニー・テクニックをご存知でしょうか?
このテクニックはハードルの低い条件で交渉をし、それ以上の結果を期待するものです。
人は、一度頼み事を引き受けると、期待に応えたい気持ちが出てきて、結果、必要以上の働きをしてくれます。
その効果を利用して、簡単な物から提示すると交渉が円滑に進みやすくなるでしょう。
難しい条件から提案する
自分の要求を通すために、難しい条件から提示するのも交渉を有利にできます。
最初に相手が断るような難しい条件を提示し、次に本命の条件を提示すると承諾してくれやすくなります。
この効果をドア・イン・ザ・フェイスといいます。
断ってしまった罪悪感から、次の要求を承諾してしまう人の心理を利用した交渉方法です。
話す順番で印象を操作する
交渉を有利にする上で、好印象を持ってもらうことは大切です。
話す順番で印象を良くできるのはご存知でしょうか?
会話の最初に聞いたことが印象に残る心理効果を初頭効果と言います。
そのため、交渉の時に良い事を先に述べると、好印象を残すことができます。
相手の関心が高かったり、複数のものを提供するときにこの効果を使うのがおすすめです。
交渉力を鍛える方法
ここまで交渉力についてお伝えして、交渉力のメリットを理解されたと思います。
では、実際に交渉力を高めるには、具体的にはどうしたらいいか気になりませんか?
そこで、普段からでも実践できる、交渉力を高める方法について5つご紹介します。
観察能力を高める
交渉力がある人の特徴でお伝えしたように、交渉において観察能力は重要です。
観察能力を高める方法は、他者や物事に興味を持つことです。
興味を持つと注意深く物事を観察でき、変化に敏感になります。
すぐに変化に気づけるようになれば、交渉時でも相手の表情や仕草から交渉のタイミングがわかるようになっていきます。
情報収集能力を養う
普段から情報収集する癖をつけておきましょう。
相手を知らずして、交渉はスムーズに進みません。
相手の好みや性格など情報収集しておくと、交渉で活用できる場面がくる時もあります。
また、持っている情報が多いほど、手札が多くなり交渉に有利になります。
DESC法を意識する
DESC法ってご存知でしょうか?
DESC法とは、描写する(Describe)、説明する(Explain)、提案する(Specify)、選択する(Choose)の4つの頭文字をとったもので、相手と前向きなコミュニケーションを取る方法です。
DESC法を意識して会話すると、相手に分かりやすく簡潔に説明できるため、内容が伝わりやすくなります。
交渉では相手に分かりやすく伝えるのが大切なため、このDESC法を意識して交渉してみるといいでしょう。
交渉練習をしてみる
交渉の練習をしてみるのも交渉力を高める方法として有効です。
練習することによって、事前に自分の交渉の良い点や悪い点が見えてきます。
また、一人で練習するのではなく相手がいた方が、第三者の目線で判断できるためおすすめです。
相手がいると自分では予想しなかった質問や疑問を投げかけられたり、アドバイスをもらえることがあります。
練習相手としては、交渉の上手い先輩や上司に頼んでみましょう。
心理学を学んでみる
交渉力を高めるには、人の心理を理解することが重要です。
人の心理状態を捉えたコミュニケーションを取り入れれば、厳しい状況でも交渉を有利に進められるようになります。
そのため、心理学を学んでみるのも交渉力を高める方法のひとつです。
交渉力を活かす仕事とは
どんな職業でも、人と関わる限り交渉力は必要となってきます。
ですが、そのなかでも特に交渉力が求められる仕事がたくさんあります。
自分の交渉力を活かしてみたいという人のために、交渉力がメインになる仕事をご紹介します。
営業職
営業職は、お客様の要望や問題の解決に答えるサービスや商品を提案して、購入してもらう仕事です。
そのため、お客様に納得してサービスや商品を購入してもらうために、交渉力が必然となってきます。
相手の要望を考えて交渉するのが得意な人は営業職がおすすめです。
販売員
販売員とは、接客をして商品を売る仕事です。
コミュニケーションを通して商品の魅力や特徴を説明して、購入してもらえるように交渉していきます。
そのため、お客様の表情や仕草などを観察し、購買意欲を引き立てるコミュニケーションが重要です。
観察力とコミュニケーション能力を活かして交渉するのが上手い人は、販売員に向いています。
関連記事はこちら▽ 接客が上手い人の特徴や性格|接客業に向いてる人と向いてない人の違いとは
弁護士
弁護士とは、生活するなかで起こった問題や争いを、法律の専門家として解決に導くために適切にアドバイスをする仕事です。
弁護士は双方が納得し、合意するように、時間おかけ何度も交渉をしていきます。
そのためには、事前の情報収集がとても重要になってきます。
交渉する時に情報収集が得意な人には、弁護士で交渉力が活かせるでしょう。
外交官
外交官とは、国を代表して、外国との関係を維持や交流の発展を促す仕事です。
外交官は国と国の交流を深めるための交渉力が必要です。
そのため、自国の政治・経済・文化だけでなく、相手国の政治・経済・文化に興味を持ち情報収集をしなければいけません。
相手に興味を持って情報収集ができ、高いコミュニケーション能力がある人は、外交官で交渉力を活かせるでしょう。
金融会社
金融会社とは、資金を貸す人と資金を貸して欲しい人との間を仲介する銀行や証券会社、保険会社のことです。
例えば保険では、お客様の要望やプランにあった保険を紹介しなければいけません。
そのためには、お客様の要望をくみ取り、自社の保険に加入したいと思わせるような交渉力が必要です。
自分の交渉力を活かしてみたい人に金融会社はおすすめです。
実践的な交渉力を身につけて、ビジネスに活かしましょう
交渉力についてお伝えしてきましたが、いかがでしたか?
交渉力とはWin-Winの関係を築くための方法のひとつです。
交渉力があると円滑にビジネスを進めることができ、お互いの信頼関係もより深まります。
交渉が上手くできなくて悩んでいる方は、この記事でお伝えした交渉のポイントや交渉力を高める方法を、是非実践してみてください。