管理職になる人の特徴|管理職になるための心構えや条件とは

管理職に対して持つイメージは人それぞれです。「大変そう」「責任が重いからなりたくない」と思う人もいれば、「充実感を得られそう」「絶対になりたい」と、目標としている人もいます。ただ、管理職に就くためにはどのような能力が必要か、具体的に分からないという人は多いでしょう。
そこで今回は、管理職になる人について紹介していきます。
管理職になりたい理由、管理職になる人の特徴など、様々な視点から解説していきます。

管理職になりたい人の理由

管理職になりたいと望む理由は、成長したいという強い向上心が感じられる理由や、今より高い収入を得たいという現実的な理由など、人によって様々です。
ここでは、管理職になりたい人の理由について詳しく紹介していきます。

自分自身の成長のため

管理職になりたい理由の一つに、自分自身を成長させたいということが挙げられます。
このように考えるタイプは向上心があり、ただなんとなく仕事をこなす毎日はつまらないと考えています。自分のキャリアアップ・スキルアップのために懸命に頑張ることができる努力家です。

収入アップ

管理職になりたい理由として最も多いのは、収入がアップすることです。
収入が上がるからこそ、責任のある立場を任せられても頑張ることができるものです。何の対価もないのに責任を負える人はめったにいないでしょう。かなり現実的な理由ではありますが、ずっと同じ給料でも良いから重大な仕事はしたくないという考えよりは、はるかに向上心が感じられます。

権力を持ちたい

管理職になることで確固たる権力を持てる…そのような考えを持つ人もいます。
権力を握ることに固執する人は、人に使われる立場であり続けることは絶対に避けたいと思っています。このように思うタイプは、かなりプライドが高いと考えられます。
そしていざ管理職になると権力を振りかざしてしまい、部下から嫌われる存在となってしまいがちです。

今より大きな仕事に挑戦したい

管理職になって今よりも大きな仕事に挑戦したい…そのように、仕事に対してのやる気が上を目指す理由となっている人もいます。
このように考える人は、自分の利益などはあまり考えずにやりがい重視で仕事をしています。実際に管理職に就いたら、仕事一筋で報酬以上の働きっぷりを見せるでしょう。

部下を育成することに興味がある

部下を育成することに興味があるという理由で、管理職を希望する人もいます。
このタイプは、現在の自分の上司に何らかの不満を持っている可能性が高いです。今の上司が反面教師となっているため、自分が管理職に就いたらもっと部下を上手く育てて、かつ慕われる存在となれる自信があるのでしょう。


管理職になる人の特徴

管理職は、なりたいと希望した誰もが就けるポジションではありません。それ相応の人間性・仕事の能力が高い人しか任されることはない重要な立場なのです。
ここでは、管理職になる人の特徴を詳しく紹介していきます。

人格が優れている

管理職になる人は、人格的に優れていることが特徴的です。
ただ仕事ができるだけでは管理職になることはできません。誠実で人当たりがよく、誰に対しても丁寧な振る舞いができる品性のある人物…このような、人間性が周りよりも抜きん出ている人こそが、人の上に立つにふさわしいのです。

周囲から信頼されている

管理職になる人は、優れた人格の持ち主であるためおのずと周囲から信頼されていることも特徴的です。
部下と信頼関係が築けないと、管理職は務まりません。何でも相談できて、困ったときには迷わず頼ることができる…そのように、部下が心から慕ってくれることが重要なのです。

冷静沈着

冷静沈着で決して仕事上で感情的になることがないのも、管理職になる人の特徴の一つです。
部下の失敗にいちいち怒って怒鳴り散らしたり、トラブルが起こると慌ててパニックになる人は、管理職というみんなを導かなければいけない立ち位置には不向きです。
どんなことにも冷静沈着・慌てず騒がず対応できる能力が必要なのです。

リーダーシップがとれる

管理職になる人は、上手くリーダシップをとってチームをまとめることができます。
リーダーシップをとれるというのは、わきあいあいと仕事ができる環境を作るという意味ではありません。馴れ合うばかりではなく、程よい緊張感を持たせつつ業務をスムーズに進めていくことがリーダーの役割です。管理職になる人は、さらりとそれをやってのけることができるのです。

頭の回転が早い

管理職になる人の多くは、非常に頭の回転が早いことが特徴的です。
頭の回転が早い人は処理能力が高いため、仕事ができます。必要でないもの・必要なものを瞬時に見極められる高い判断力があるため、仕事を素早くかつ正確に進行することができるのです。ただ、仕事ができるからといって決して偉そうな態度をとることはありません。


管理職に求められる能力

管理職に就く人は、様々な側面で他の社員よりも高い能力を求められます。基準値よりも高い能力がなければ、リーダーとして上司からも部下からも認められません。
ここでは、管理職に求められる能力を詳しく紹介していきます。

物事を論理的に考えられる

管理職に求められる能力は、物事を論理的に考えられることです。
論理的思考を持つ人は、自分の感情に左右されて物事を判断することがありません。感情的な人が管理職に就くと、お気に入りの部下には特別な待遇をする・やりたくない仕事を部下に押し付けて自分の手柄にする…などのリーダーとしてあるまじき行為をしてしまう可能性もあるのです。

説明・指導が上手い

説明や指導が上手いことも、管理職に求められる能力の一つです。
社内会議で自分の部署の業績などを発表するときには、しっかりと詳細かつ分かりやすく説明する必要があります。また、部下への指導・業務の説明が上手くないと、仕事がうまく回らなくなってしまいます。

専門知識が豊富

管理職に求められる能力には、仕事についての専門知識が豊富であることもあげられます。
管理職は基本的に人を動かす立場であるため、知識が薄いのに人を指導したり偉そうな態度をとっていると、周りから不信感を抱かれます。部下からのどんな質問にも、スムーズに答えられることが大切なのです。

長期的な計画を立てられる

管理者となる人には、長期的な計画を立てられることが求められます。
ただ一つの仕事をがむしゃらにこなすのではなく、全体の流れを見て仕事を部下に割り振る能力が必要とされます。また、誰かのミスなどで計画通りに仕事が進行しなかった場合は、気持ちを切り替えて迅速に新たな計画を練り直すことができるスキルも重要です。

精神的な強さ

管理職になる人には、精神的な強さも求められます。
人を引っ張っていかなければいけない立場の人間が、精神的に脆くて弱い性格だと、部下は安心して仕事をすることができません。
何かトラブルが発生しても気丈に振る舞えるタフさは、リーダーのポジションに立つ人には欠かせない要素なのです。


管理職になるための心構え

管理職になるためには、会社や部下から信用されている人物であることが大切です。周囲の人達を大切にし、自分ではなく全体のために動くことを心掛けましょう。
ここでは、管理職になるための心構えを詳しく紹介していきます。

信頼を失うような行動はしない

管理職になるためには、社内で信頼を失うような行動をしないよう心掛けるのが、最も大切な心構えです。
管理者を目指す人の中には、上司に気に入られてポジションを獲得しようとする人もいます。それは悪いことではありませんが、仕事のミスを誤魔化すなど不信感を与えるような行動をしているとしたら、確実に管理職に任命されることはありません。

組織全体のために動く

自分のためではなく、組織全体のために動くことを意識する必要があります。
管理者になったとき自分の評価を上げるためだけに良い業績を残そうとすると、結局周りからワンマンと言われて評判を下げることとなってしまいます。
管理職は、自分ではなく会社が良い業績を残せるよう、いかに人を上手く動かせるかが重要なのです。

部下のサポートを徹底的に行う

管理職の仕事は、部下のサポートを徹底的に行うことです。自分のお気に入りの部下を作ってしまうと、無意識にその一人に意識が集中してしまいます。全員と満遍なくコミュニケーションを取り、一人一人がどのような人物でどのような能力が長けているのかを、まずしっかりと知る必要があります。
今から後輩をしっかりフォローすることを意識して行動すれば、「管理者向き」と評価されるでしょう。

発言・行動に一貫性を持つ

管理職になるためには、発言や行動に一貫性を持つことが重要です。
人をまとめ引っ張っていかなければいけない立場の人間が言うことをコロコロ変えてしまうと、部下を戸惑わせ仕事の効率も悪くなります。
柔軟な思考は大切ですが、言動に一貫性のない人はリーダーに不向きと評価されます。

偉そうな態度をとらないよう注意が必要

管理職に就いたばかりの新任の頃は、「自分は偉い」と勘違いして、部下に対して偉そうな態度を平気で取ってしまいがちです。管理職は「立場が皆より偉い人」というわけではなく、単なる役職に過ぎません。
管理職になるためには、まずそのことをしっかり理解しておかなければいけません。


管理職になるにはどうしたらいい?管理職になれる人の条件

管理職を目指しているけれど、具体的にどのように動けばよいのか分からないという人は多いでしょう。管理職になれる明確な条件を把握した上で、必要な能力を身に付けるために努力していきましょう。
ここでは、管理職になれる人の条件を詳しく紹介していきます。

絶対的な条件は仕事ができること

何よりもまず仕事ができることが、管理職になれる大前提です。
仕事ができるようになるには、当然ですが努力をする必要があります。対して頑張らなくても仕事ができる要領の良いタイプの人もいますが、積極的にスキルアップを目指さなければやはりいつかは周りに追い抜かれてしまいます。

決断力がある

管理職になれる人は決断力があります。
物事を迅速・的確に取捨選択する能力を身に付けるには、失敗を過剰に恐れないことがポイントです。自分がこれまで経験してきたこと・身に付けた知識を信じて、物事を決断していきましょう。たとえそれで失敗したとしても、またやり直せば良いだけです。失敗を繰り返すことで、どんどん間違えの少ない選択ができるようになります。

向上心が見られる

管理職になるには、向上心が見られることも必要な条件です。
やる気が見られない・できるだけ楽をして上の立場に上り詰めたいと考えている人は、たとえどれだけ仕事ができたとしても絶対に管理職に就くことはできません。
懸命に頑張る姿勢をアピールすることが重要なのです。

自分の意見・アイデアをはっきり言える

自分の意見やアイデアを物怖じすることなくはっきり言えることも、管理者になるために必要な要素です。
たとえ相手が上司であっても、意見やアイデアを求められたらはっきりと言うことが大切です。このとき、相手の意見とは全く正反対であっても、反発しているように思われない言い回しができるスキルも必要です。。

協調性がある

管理職になるには、協調性を持つことも非常に重要です。
自分さえ良ければそれで良いという利己的な考えでは、リーダーのポジションを任せられることはありません。チームワークを大切にし、かつ誰かが困っているときはすかさず手助けすることを心掛けて行動しましょう。


「管理職はつまらない」は間違い

管理職は人を動かす立場であるため、基本的に自身が動き回ることはないです。そのせいか、「管理職ってつまらなそう…」と思う人は少なくありません。
しかし管理職がつまらないというのは間違いで、平社員では得られない充実感や刺激を日々感じることができます。責任が大きい立場ではありますが、その分大きなやりがいを得ることができるのです。