同じ仕事をしていても、仕事を終えるまでにかかる時間は人によって違ってきます。どんどん仕事をこなす生産性の高い人と、1つの仕事を終えるのに時間のかかる生産性の低い人がいるのが現実でしょう。
今回は生産性の低い人について解説していきます。生産性の低いとはどのような状態なのか、生産性の低い人の特徴など、様々な点から解説していきます。
目次
生産性が低いの意味とは
生産性が低いとは、「利益を生み出す」「成果を出す」といった労働力が低いことを指します。会社の体制的に生産性が低くなってしまうこともありますが、多くの場合が働く人の労働の質が原因となります。
能力の高い従業員や、労働意欲の高い従業員であれば、生産性が低くなるということはありません。生産性をあげるためには、労働環境だけでなく労働者の向上も一緒に考える必要があると言えるでしょう。また限られた時間のなかで、どれだけ効率的に作業を行うかも重要です。
生産性が低い人の特徴
どのような人に生産性の低さを感じるでしょうか。生産性の低い人を見て、こんな所を直せば生産性を高めることができるのにと、思ったことがある人もいるのではないでしょうか。
ここでは生産性の低い人の特徴について紹介します。
睡眠時間が少ない
睡眠に時間をかけない人が多く、睡眠に時間をかけるのがもったいないと感じています。自分のやりたいことにその分時間をまわすことで、1日を充実させることができるという考えなのでしょう。
しかし睡眠時間が少ないと認知能力を低下させると言われています。
スマホを手放せない
目が覚めたら真っ先にスマホに手を伸ばし、寝るときも寝付くまでスマホを見ている傾向にあります。スマホが手放せない人は、いつでもスマホのメールやLINEなどが気になってしまいます。
何をするのにもスマホを確認する時間が取られるので、生産性が低くなってしまうのでしょう。
長時間労働
さほど仕事量が多いわけではないのにも関わらず、早出や残業などを行い、人より仕事をしている時間が長いと言えます。長時間労働と言ってもずっと仕事をし続けるわけではありません。
休憩をすることもあるでしょう。時間内に仕事が終わらないのは、休憩をする時間が必要以上にあるからなのです。
面倒くさがり
生産性の低い人は面倒くさガリな特徴を持つ人が多いです。面倒と思ったことは後回しにしてしまうため、特に難易度の高い仕事は終わらせるのに時間を有すると言えます。
難しかったり面倒に感じるからこそ先に終わらせなければ、時間を調節することも難しくなっていき、どんどん時間を使ってしまうことになるのです。
断るのが苦手
人それぞれ適した仕事量があります。その量は自分が一番分かっているはずです。これより多く仕事が回ってきたら、時間内に終わらすことができないかもしれないというラインが、誰にでもあるからです。
しかし生産性の低い人は、仕事を断るということができず、どんどん受けてしまうので生産性が低くなってしまうのです。
生産性が低い原因
生産性が低くなるのには必ず理由があります。どのような事が原因で生産性は低くなってしまうのでしょうか。
ここでは生産性が低い原因についていくつか紹介します。ぜひ参考にして、自分に当てはまるものはないか確認をしてください。
優先順位を間違えている
物事には順番というものがあります。この順番を間違えれば、無駄な時間が発生してしまい、生産性が低くなる原因となります。
何から先に終わらせるべきなのか、優先順位をしっかり把握し、無駄が無いよう勤めると良いでしょう。
やることが多い
単純にやることが多ければ、生産性は上がりません。どんなに能力の高い人であっても、量が多ければ時間内にこなしきることはできないのです。
自分だけでどうにかしようという考えはやめ、他の人にもできる仕事は振り分けるなど、工夫はすべきです。
丁寧
一つ一つの作業を丁寧におこなうことは大切なことです。しかし丁寧に行えば行うほど、生産性は低くなることがあります。
丁寧におこなうことだけが良いとは限りません。時にはスピーディーさを重視することも大切です。
キャパオーバー
人それぞれどこまで対応できるかの範囲は違います。自分のキャパを超える仕事を入れてしまえば、作業の質も効率も大きく下がることになるでしょう。
自分の力を発揮することができなくなるので、生産性は下がる一方です。
長く働いた方が給料が良い
会社によっては効率的に仕事をこなし定時で退社してしまう方が、だらだら残業している人に比べ稼げないことがあります。定時までに仕事を終えている人の方が生産性が高いのですが、給料が少なくなるという理由で、ゆっくり仕事を行い残業をする人が出てきてしまいます。
これは生産性を著しく低くしてしまうことになります。
生産性が低いことのデメリット
生産性が低いとどのようなデメリットがうまれるのでしょうか。デメリットを知っておくことで、生産性が低くなる行動を控えようと、考えを変えることに繋がるかもしれません。
ここで生産性が低い事のデメリットを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
コストが上がる
生産性が低いデメリットとして、コストが上がることが考えられるのです。
人件費を抑えたいという会社は少なくありません。経費の中で人件費は大きな割合を占めているからです。
ただ人を少なくするのではなく、無駄を抑えたいのです。残業代はこの無駄に当てはまり、生産性が高ければ抑えられる項目になります。
士気が下がる
生産性が低い人が多い職場は、会社全体の士気が下がり気味になります。働く人たちは、ポジティブなこともネガティブなことも、つられやすいと言えます。
特にネガティブなことは人への影響が大きく、生産性が低いことは周りの人のモチベーションも下げることになってしまうのです。
良い人材が集まりにくい
生産性が低い会社では、能力の高い人に多くの仕事をまわしてしまうため、良い人材はより良い環境を求め転職してしまう傾向にあります。良い人材はすぐに辞めてしまい、その他の人は留まるので、生産性の低さは悪化するばかりです。
成長ができない
生産性の低い環境では、今以上の成長を望んでも実際に成長することは難しいです。能力向上のための行動をする余裕ができないからです。
やらなければいけない仕事が多かったり、残業が多く時間を作ることができなければ、成長に繋がる努力はできないでしょう。
光熱費がかかる
会社では人が1人でも仕事をしている限り、電気を消してしまうということはありません。特に残業時は暗くなり、電気をつけなければ仕事になりません。またパソコンを使う業務の場合、更に電気を使うことになるでしょう。
このように人が社内で仕事をするということは、光熱費がかかるということです。残業をすれば必要以上の光熱費をかけることになります。
生産性が低い人への上手な伝え方・言い方
生産性が低い人に生産性が高くなってもらえるよう伝えるためには、どのような伝え方や言い方をすると効果的なのか分かりますか?言い方を間違えれば、より生産性が低くなることもあります。生産性が低い人への伝え方と言い方を紹介します。
認める
どちらかと言えば人は感情で動く動物です。いくら正論を並べ説得を試みても、自分で行動しようという気持ちにならなければ、実行に移すことはありません。
生産性を高めてもらうのには、相手を認めるということをまず初めに行いましょう。誰でも認められたいという欲求を持ち合わせているものです。相手の考えを認める・相手の良いと所を見つけ認めるなど、積極的に行うと良いでしょ。
断りやすい言い方をする
人によってはお願いされたことを断ることができないという人もいます。「○○やっといて」と相手が受け入れる前提でのお願いの仕方ではなく、「○○やってほしいけど、時間ある?」「余裕なくなってない?」など、相手の状況を把握しようとしている言葉かけを意識してください。
状況を聞いてくれる人には、断りやすいと言えます。
明確な指示
「○○をやっといて」だけでは、生産性が低い人にとって、今やっている仕事とどちらを優先させるべきかが分かりません。「○○が終わってからやって」「○○の前に終わらせて」など、明確に指示を伝えることで、生産性を高めることはできます。
相手の得意を褒める
自信がなく生産性の低くなっている人には、相手の得意な部分を褒めて生産性を高めてもらいましょう。その為には、どんな仕事の仕方をしているかや、なにを得意としているかをしっかり把握しておく必要があります。
またその人の良さを褒めたうえで、その人に合った部署に配属させることで、より生産性は高められます。
人と比べない
生産性の高い人と比べられることほど、辛くテンションの下がることはありません。生産性の高い人のような仕事っぷりを期待しているという意味で、比べているのかもしれませんが、それは逆効果です。
個人の良いところと悪いところを見て、指示や指摘をする方が良いと言えます。
生産性の低さを改善するには
生産性の低さを改善するのには、何に気を付けて仕事をすればよいのか、知りたいという人は多いでしょう。ここで生産性の低さを改善する方法をいくつか紹介します。
ぜひ参考にして、できることから実行していきましょう。
仕事量を調節する
自分の労働力を把握し、1日に受ける仕事量を調節するようにしましょう。仕事を断らずに全て受ける人が偉いわけでも仕事ができる人でもありません。
期日内に仕事をきちんと終わらせる事の方が、重要と言えます。出来ないことははっきりと伝えましょう。
集中する
休憩せずに仕事をし続けることを求めているわけではありません。せめて1つの作業が終わるまでは集中して取り組むということは、心がける必要があります。
生産性を高める為に、無駄な時間の使い方だけは避けるようにしてください。
目先ことばかりを見ない
残業をした方が給料が良いからと、時間内に終わらない仕事の仕方をしていますが、それは目先のことばかりを見た結果の行動です。しかし生産性の低い仕事の仕方を続けることで、会社からの評価は下がります。
評価が低ければその後の昇給や昇進の対象からは外れる可能性が高いため、結果良い方向には進みません。
丁寧すぎない
丁寧な仕事ぶりは大切なことで、生産性を高める為に丁寧さをなくすというわけにはいきません。しかし丁寧すぎる作業で無くても良いときもあります。
上手く調整をしながら丁寧だけど丁寧過ぎない仕事の仕方をしてみましょう。
健康に気を付ける
仕事をする上で体は資本です。健康で無ければ生産性が低くなってしまいます。これは病気に気を付けるということだけではありません。普段の睡眠や食事など、健康管理を怠ってはいけないということです。
睡眠の質を高める・朝食をしっかり取り、頭の回転をよくするだけでも、生産性は高くなるのです。
誰でも生産性を高めることはできる
質の高い限られた人しか生産性を高めることができないのではないかと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。誰でも仕事の仕方や意識を変えることで、生産性を高めることは可能です。
その為にまずは、自分はなぜ生産性が低いのかを知る必要があるでしょう。自分を見つめなおし、原因を知ったうえで生産性を高めるよう努力していきましょう。