懐古主義の心理について、紹介します。
あなたの周りにも、『懐古主義』な人はいませんか。
懐古主義な人は中高年に多いイメージがあり、正直なところあまり良い意味で使われる言葉ではありません。
ここでは、そんな『懐古主義』にフォーカスを当てていきましょう。
懐古主義の意味や懐古主義な人の心理、うざい理由、上手な付き合い方まで紹介しますので、身近に懐古主義な人がいる…という方、必見です。
目次
「懐古主義」の意味とは
まずは、『懐古主義』の意味から見ていきたいと思います。
『懐古主義』は『かいこしゅぎ』と読み、漢字から分かるように『古いものを懐かしむ』ことを表す言葉です。
古いもの、昔、過去を懐かしむだけなら誰にでもありますが、懐古主義と言われる人は昔を懐かしむだけでなく、昔を肯定する人々のこと。
昔の方が良かった
今の〇〇はつまらない
などと、昔のことはやたらと肯定するのに現状を否定する人のことを、懐古主義と言うのです。
懐古主義の心理
懐古主義の心理を紹介します。
昔を肯定して今を否定する懐古主義の人には、一体どんな心理があるのでしょうか。
懐古主義の人は、圧倒的に中高年世代が多い気がしますが、なぜ過去にばかりこだわるのか気になりますよね。
懐古主義の心理を、詳しく見ていきましょう。
思い出補正されている
懐古主義の心理には、思い出補正されていることが挙げられます。
よく、『思い出は美化する』と言いますが、まさにそれ。
自分にとって自由で楽しかった頃、つまり昔の思い出が『楽しかったこと』だけに塗り替えられてしまっているのです。
普通に考えれば、良いことしかなかったなんてことはないのに、思い出補正によって良いことだけが印象深く残っているのでしょう。
今が生きづらい
懐古主義の心理には、今が生きづらいことが挙げられます。
たとえば、『今』に自分の居場所を見いだせていなかったり、周りから疎ましく思われていることを痛感しているなど、理由は様々ですが『今』の時代を生きにくいと感じているのです。
色々と考えるようになったのはそれだけ大人になったということなのですが、生きづらさから懐古主義になってしまうのでしょう。
現状に不満がある
懐古主義の心理には、現状に不満があることが挙げられます。
懐古主義で昔のことを肯定してばかりの人は、少なからず現状に不満を抱えていることでしょう。
年配の人からすれば、今の世の中は何かあれば直ぐにパワハラやモラハラと言って騒ぎ立てるのでめんどくさい…などと思っているのかもしれません。
昔の栄光を取り戻したい
懐古主義の心理には、昔の栄光を取り戻したいというものが挙げられます。
昔は良かった、昔は凄かったんだと『自分の』過去の話や武勇伝を語る人は、昔の栄光を取り戻して、またチヤホヤされたいという気持ちを持っています。
昔のような面影がなくなってしまったと自分でも痛感しているので、懐古主義になって昔話をすることで、周りから認めてもらいたいのでしょうね。
自分を肯定したい
懐古主義の心理には、自分を肯定したいというものが挙げられます。
たとえば、昔は上司の誘いはプライベートを犠牲にしてでも応じるのが当たり前でした。
しかし今は違います。
『昔』のやり方で生きてきた人たちにとって、今のやり方は過去の自分を否定されている気持ちになるのかもしれません。
自分は正しかった、間違っていないと肯定したいからこそ、懐古主義になるのです。
懐古主義な若者の特徴
続いて、懐古主義な若者の特徴を紹介します。
最近、懐古主義な若者が増えているのをご存知ですか。
懐古主義は圧倒的に中高年に多いのですが、若者でも懐古主義な人はいます。
懐古主義な若者の特徴を、見て見ましょう。
変化が苦手
懐古主義な若者の特徴には、変化が苦手なことが挙げられます。
たとえば小学生から中学生、中学生から高校生など『生活の変化』になかなか馴染めないという人もいますよね。
懐古主義な若者は変化に対応するのが苦手であり、新しい環境になかなか馴染めない人が多いのかもしれません。
未来や将来への不安がある
懐古主義な若者の特徴には、未来や将来への不安があることが挙げられます。
今の若者は現実主義な人が増えており、若いうちから節約したり貯金をしてる人も多いですよね。
しかし、改めて考えたときに未来や将来への不安しかないと、『昔の学生はこんなに苦労してなかったんだろうな』などと、昔と比べてしまうのかもしれません。
レトロがステータスだと感じている
懐古主義な若者の特徴には、レトロがステータスだと感じていることが挙げられます。
特にその傾向が強いのが、レコード。
今はCDよりも、スマホの音楽配信サービスで気軽に音楽を楽しめる時代になりました。
だからこそ、レコードなどのレトロなものをステータスと感じる若者が増えているのです。
こんな時代だからこそ、レコードなどのレトロアイテムを持っている人は『凄い』のでしょうね。
懐古趣味がある
懐古主義な若者の特徴には、懐古趣味があることが挙げられます。
懐古趣味とは、昔のモノやコトに興味がある人のこと。
レコードなどのアイテムも、懐古趣味と言えるでしょう。
近年は晩婚化が進んでいて、20代前後の若者の両親が50代や60代ということも珍しくありません。
親が好きなものに興味を持つのは普通のことなので、懐古趣味を持つ若者が増えるのは当たり前なのかもしれませんね。
ノスタルジック、エモさに魅力を感じている
懐古主義な若者の特徴には、ノスタルジックやエモさに魅力を感じていることが挙げられます。
若者の中で、『ノスタルジック』や『エモい』という言葉が使われることが多いですが、これらはどちらも『懐かしい』と感じる様子のこと。
こういう言葉に影響されて、昔のものや古いモノに興味を持った若者も多いのではないでしょうか。
関連記事はこちら▽ 影響されやすい人の特徴|すぐ影響される人の直し方とは エモい人の特徴|エモい人になりたい人がやるべきこととは
何が悪いの?懐古主義がうざい理由
続いて、懐古主義がうざい理由について紹介します。
懐古主義の人のこと、正直なところどう思いますか?
本音を言ってしまうと、うざい、嫌いという否定的な声が多いのではないでしょうか。
なぜうざいと思うのか、その理由をまとめてみました。
老害でしかないから
懐古主義がうざい理由には、老害でしかないからというものが挙げられます。
懐古主義が中高年、及び高齢者に多いこともあり、若者からすると昔を懐かしむ高齢者の声は、もはや老害でしかありません。
恐らくその本心には、『昔がどうのこうの言っても、今それは関係ない』という気持ちがあるのでしょうね。
昔には戻れないから
懐古主義がうざい理由には、昔には戻れないからというものが挙げられます。
どれだけ昔を懐かしんだとしても、昔に戻ることはできません。
『昔は良かった』『あの頃は〇〇だった』と言うのは自由ですが、昔に戻れるわけではないんですよね。
だからこそ、『何のために懐古主義なの?』と思ってしまうのかもしれません。
昔を知らない世代だから
懐古主義がうざい理由には、昔を知らない世代だからというものが挙げられます。
若者からすると、高齢者が昔はどうのこうの…といくら言ったところで、その良さは分かりません。
なぜなら、その時代を知らないから。
モノやコトならまだしも、昔の時代そのものについて語られても分からないので、うざいだけなのです。
今を否定されてる気分になるから
懐古主義がうざい理由には、今を否定されてる気分になるからというものが挙げられます。
懐古主義は、現状を否定して昔を肯定する人のこと。
つまり、今を生きていて今を楽しんでいる人たちからすると、自分が今楽しんでいるモノを否定されてるような気分になるものなのです。
好きなものを否定されたら、そりゃうざいですよね。
何も変わらないから
懐古主義がうざい理由には、何も変わらないからというものが挙げられます。
『昔には戻れない』という意見と似ているのですが、昔を肯定したところで、現状は何も変わりません。
昔に戻ることはできないのですから、懐かしんでも何も変わりませんよね。
今に不満があるなら今を変えたらいいのに…と思うと、何もせずに否定ばかりしている人はうざいだけでしょう。
懐古主義な人との付き合い方
ではここで、懐古主義な人との付き合い方を紹介します。
懐古主義な人をうざいと感じる人が多いですが、身近に懐古主義な人がいたらどう付き合っていけばいいのでしょうか。
懐古主義な人との上手な付き合い方が知りたい方は、こちらを参考にしてみてください。
懐古趣味なら口出ししない
懐古主義な人との付き合い方には、懐古趣味なら口出ししないことが挙げられます。
『懐古主義』と『懐古趣味』は似たようで少しニュアンスが異なるので、相手が懐古趣味なら口出しするのはやめましょう。
どんな趣味があっても、それが趣味の範囲であるなら他人が口出しするべきではないからです。
受け流す
懐古主義な人との付き合い方には、受け流すことが挙げられます。
懐古主義な人は中高年や高齢者が多いので、何か言ってきても受け流してしまえばOK。
向こうは話すことで満足するタイプが多いので、聞いている振りをして右から左へ受け流してしまえばいいのです。
適当に聞いておく
懐古主義な人との付き合い方には、適当に聞いておくことが挙げられます。
受け流すことと似ていますが、懐古主義な人の話は適当に聞いておきましょう。
ここで大切なのは『聞いている』という姿勢を見せること。
適当に相槌を打ちながら聞いておき、すぐに忘れてしまいましょう。
とりあえず肯定しておく
懐古主義な人との付き合い方には、とりあえず肯定しておくことが挙げられます。
懐古主義な人は中高年や高齢者が多いので、やたらと同意を求めてくる人もいるでしょう。
そういう場合は、たとえ自分が懐古主義を肯定できないとしても、上辺だけ肯定しておけばOK。
相手はそれで満足しますから、懐古主義な話を最小限にすることができるでしょう。
相手にしない
懐古主義な人との付き合い方には、相手にしないことが挙げられます。
懐古主義な人との関係性にもよりますが、あまり関わらなくてすむのであれば相手にしない、関わらないのもアリでしょう。
相手が懐古主義な話をしてきそうだな、と感じたらさりげなくその場を離れるなどして、できるだけ関わらない、相手にしないを徹底してみてください。
懐古主義をやめたい人がやるべきこと
最後に、懐古主義をやめたい人がやるべきことについてお話します。
懐古主義は、どうしても今を楽しんでいる人からは疎まれ、嫌われることも多いです。
昔を懐かしむ程度なら問題ありませんが、今を否定するのはやめたいですよね。
懐古主義をやめたい人は、以下のことを試してみてください。
明日のことを考える
懐古主義をやめたい人がやるべきことには、明日のことを考えることが挙げられます。
遠い未来のことを考えるのは難しいと思うので、身近な未来として『明日』のことを考えてみてください。
難しく考える必要はなく、『明日は晴れるかな』『明日は何を食べようかな』といったことで構いません。
前向きな気持ちを持つ
懐古主義をやめたい人がやるべきことには、前向きな気持ちを持つことが挙げられます。
懐古主義な人は、現状に不満があるわけですから、つまり現在や未来に希望がもてていません。
それはどういうことかというと、後ろ向きな思考になっているのです。
前向きな気持ちを持つことで、懐古主義もやめられるかもしれません。
過去と比べるのをやめる
懐古主義をやめたい人がやるべきことには、過去と比べるのをやめることが挙げられます。
懐古主義の人は、どうしても過去と今を比べてしまいがち。
あなた自身も歳を重ねて色々な経験をしてきたわけですから、考え方などが変わるのは当然です。
あなた自身が変わったのに、過去と今を比べても何も変わりませんよ。
『今』に目を向ける
懐古主義をやめたい人がやるべきことには、『今』に目を向けることが挙げられます。
懐古主義な人は昔にばかり目が向いてしまい、今を見ようとしていません。
あなたが生きてるのは今なのに、おかしな話ですよね。
過ぎてしまった過去のことではなく、ぜひ『今』に目を向けてみてください。
自信を持つ
懐古主義をやめたい人がやるべきことには、自信を持つことが挙げられます。
懐古主義で昔ばかり懐かしんでいる人は、その時代が自分の全盛期だったと思い込んでいる人でもあります。
つまり、今の自分に自信がないのです。
自分に自信が持てるようになれば、自然と過去を振り返る回数も減るのではないでしょうか。
懐古主義は嫌われることが多いので改善するべき
懐古主義の心理や特徴、うざい理由などについて紹介しました。
懐古主義は昔ばかり見ていて、今やこれからのことを考えていないように思われるため、うざい、嫌いと思われてしまいがち。
昔を懐かしむ程度なら問題ありませんが、今を否定するのは今を生きている人たちに失礼ですよね。
懐古主義をやめるのはなかなか難しいかもしれませんが、あなた自身が『懐古主義をやめたい』と思った、つまり自分が懐古主義であることを自覚しているのなら大丈夫。
ゆっくりでいいので、今に目を向けてみてくださいね。