あなたの周りには、こちらが望んでいないのにいろいろとお世話をしてくる「ありがた迷惑な人」はいませんか。
世話を焼いてくれるのはありがたいのですが、余計な事まで世話を焼かれるとうんざり思うことが少なくありません。
そのようなありがた迷惑な人とは一体どのような人なのでしょうか。
今回は、ありがた迷惑な人の心理についてお伝えしていきます。
目次
ありがた迷惑の意味とは
ありがた迷惑とは、人が好意や親切でしてくれたことに対して有難いことが、行動や考えによってはかえって迷惑に感じることです。
例えば人がお土産でお菓子を持ってきてくれた場合、本来なら嬉しく思う人が多いでしょう。
しかし受け取った人が糖尿病だった場合、甘いものを食べられません。
そのようなときにはありがた迷惑になるのです。
類語には「お節介」「余計なお世話」などがあり、例文には「〇〇さんにしてもらうと余計に時間がかかってありがた迷惑だ」というような文章が挙げられます。
親切とありがた迷惑の違い
親切とは人に対して深い思いやりを持って、その人の身になってその人のことを考えながらその人のために何かをすることです。
人はそれに対して好感を抱き、感謝の気持ちで受けた行為を受け止めます。
一方ありがた迷惑は、こちらは親切でしていると思っていても行為を受けた側が迷惑だと思っているのです。
そのためこの2つの言葉は似ているようで、まったく違います。
相手の気持ちを考えて行動できるのが親切で、自分の気持ちが主となり行動するのがありがた迷惑につながるといえるでしょう。
なぜ?ありがた迷惑な人の心理
人から望まれていないのに、つい人の世話を焼いてしまうありがた迷惑な人がいます。
そのような人には眉をひそめるような感情を抱きがちですが、彼らはなぜありがた迷惑な行動をとるのでしょうか。
ここではありがた迷惑な人の心理について、解説していきます。
親切だと思っている
ありがた迷惑な人には、自分は人に対して親切だという心理が働いています。
このタイプは、人に対して起こす行動には親切でしているという想いがあり、悪気はありません。
しかし、行動を受ける側からすれば「してくれなくても良いのに」と思っていることも多いのです。
人のことが気になる
ありがた迷惑な人には、人のことが気になって仕方がないという心理も働いています。
気にする必要もないのに人のプライベートが気になって、余計なお世話を焼いているのです。
そのためお世話を受ける側は、「関係ない間柄なのに恩着せがましい」と感じることが少なくありません。
良い人と思われたい
ありがた迷惑な人には、自分を良い人に思われたいという心理も働いています。
人へのお世話は本心から心配しているからというわけではなく、自分がしてあげたことで人は良い人だと思うと思っているのです。
そのため「あの人は損得を考えて行動している」とガッカリされることもあります。
人に頼られたい
ありがた迷惑な人には、人に頼られたいという心理も働いています。
このタイプは男性に多く、「人から頼られるのは自分が認められているようで嬉しいから」という心理が働いているのです。
しかし人の目には、このようなタイプを「ありがた迷惑な男」としか映っていません。
感謝されたい
ありがた迷惑な人には、感謝されたいという心理も働いています。
このタイプは自己中心的で、自己アピールが激しい傾向が強いです。
そして「自分はお世話をしてあげたから」という自己満足に浸りながら接してきますので、人からは「うっとおしい存在だな」と思われがちです。
ありがた迷惑な人の特徴
ありがた迷惑な人は悪気がないことはわかっているのですが、いくら親切心での行為であってもうっとおしくなることがあります。
そんなありがた迷惑な人には共通の特徴がありますので、ここでは彼らの特徴について解説していきます。
頼んでいないのにアドバイスをしてくる
ありがた迷惑な人には、こちらが頼んでいないのにアドバイスをしてくるという特徴が見られます。
人は自分が不安な気持ちに駆られていたり、不審に思うことがあれば他人に相談することがあるものです。
しかし、その時にありがた迷惑な人は求めてもいないのに、さも分かったというような顔をしてアドバイスをしてきます。
よくプレゼントをくれる
ありがた迷惑な人には、こちらが必要なわけでもないのによくプレゼントをくれる特徴も見られます。
誰でもプレゼントをもらえば嫌な気持ちはしません。
しかし、プレゼントが自分の好みに合わなければかえって迷惑ですし、もらう理由もないのにプレゼントを受け取ることには困惑してしまうことも少なくありません。
面倒見が良過ぎる
ありがた迷惑な人には、人の面倒見が良過ぎるという特徴も見られます。
面倒を見てもらえるのは嬉しいことですが、それが度を超すとうっとおしさを感じがちです。
親切心で面倒を見てくれることはわかっています。
しかし「放っておいてほしいのに」「構わないでもらいたい」と思われることも多いのです。
相手の反応に気がつかない
ありがた迷惑な人には、相手の反応に気がつかないという特徴も見られます。
何かをしてもらうことが迷惑になっている場合、相手の反応は薄かったり顔が曇ったりしているのに、ありがた迷惑な人はそれに気がついていません。
自分が相手に良いことをしていると思い込んでいるため、まさか迷惑をかけているなんて思っていないのです。
人と関わることが好き
ありがた迷惑な人は、人と関わることが好きという特徴も見られます。
このタイプは基本的に人間が好きで、自分から積極的に人に関わろうとするのです。
良い意味で言えば社交的でコミュニケーション能力が高いといえますが、あまり関わってこられると迷惑でうっとおしさを感じられる存在となり得ます。
ありがた迷惑な人への対処法
ありがた迷惑な人は、自分が相手に迷惑がられていることを察していません。
とはいえあからさまに嫌悪感を漂わせるわけにもいきませんので、上手に対処することが大切です。
そこでここではありがた迷惑な人への対処法について、解説していきます。
関連記事はこちら▽ 嫌悪感を感じる人の特徴や心理|嫌悪感を抱く相手との付き合い方とは
迷惑だということをハッキリ言う
ありがた迷惑な人には、「あなたが行っていることは迷惑になります」とハッキリ言う対処法があります。
ありがた迷惑な人は、自分が行ったことに対して人がどのように思っているのかわかっていません。
事をあいまいに終わらせると自分が精神的ストレスを抱えることになりますので、迷惑だと思っている気持ちをしっかりと伝えましょう。
適度な距離を保つ
ありがた迷惑な人には、適度な距離を保つという対処法もあります。
ありがた迷惑な人は人に対して親しみを持って距離を縮めてくる人が多いですが、こちらが嫌だからといってあからさまに拒否することはできません。
そのため相手が親しげにしゃべってきても、場を盛り上げるようなことはせずに適切に距離を保った対応をしましょう。
相手に頼らない
ありがた迷惑な人には、相手に頼らないという対処法もあります。
ありがた迷惑な人は他人から頼られると嬉しくなるなり、頼られれば頼られるほど相手との距離感を縮めてくる傾向が強いです。
「この人の行為は迷惑だ」と思うのであれば、相手が増長してくる前になるべく相手に頼らないようにする必要があります。
関連記事はこちら▽ 距離感が近い人の特徴|距離感が近い人が苦手な時の対処法とは 距離感がおかしい人の特徴や心理|距離感がおかしい人への対処法とは
2人で会わない
ありがた迷惑な人には、2人きりで会わないという対処法もあります。
職場で2人きりにならないということは難しいかもしれませんが、ありがた迷惑な人は2人になると自分たちは信頼関係が深いと思い込む傾向が強いです。
そのため2人になることは極力避けて、もしどうしても2人になる場合には適度な距離を保ちましょう。
軽く受け流す
ありがた迷惑な人には、軽く受け流すという対処法もあります。
ありがた迷惑な人は、仕事でもプライベートでも相手の気持ちを考えずに良かれと思ってアドバイスをしてくる傾向が強いです。
しかしそのアドバイスに嫌悪感を抱くこともあるでしょう。
そのためアドバイスを受けたら、軽く受け流すように努めてみてください。
ありがた迷惑の断り方や伝え方
頼んでもいないのに世話を焼いてくれるありがた迷惑な人には、ほとほと困ってしまいます。
そのため上手に断らなければなりませんが、こちらの意向をどのように伝えればよいのでしょうか。
ここではありがた迷惑の断り方や伝え方を、解説していきます。
感謝しながらも断る
ありがた迷惑な人には、相手の行動に感謝しながらも断るという断り方があります。
ありがた迷惑な人が焼いてくるお節介には悪気があるわけではありませんが、そのままにしておくとこちらが精神的にストレスを抱える状況を招きかねません。
そのためやってくれたことには、まず「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えましょう。
そのうえで「でも、大丈夫だから」と断ることが得策です。
「今は大丈夫です」と断る
ありがた迷惑な人には、「今はできます。大丈夫ですから」と断る断り方もあります。
ありがた迷惑な人は、少しでも困っている人を見かけると厚意が働いて放っておくことができません。
しかし、そのままにしておくといつまでたっても迷惑になるお節介を焼いてきますので、今は助けは必要ないという旨をやんわりと伝えましょう。
お節介をいつも焼くことを控えるようになります。
「気持ちだけいただきます」と断る
ありがた迷惑な人には、「ありがとう、気持ちだけいただきます」と上手に断る断り方もあります。
ありがた迷惑な人は、自分が人に迷惑な行動をしてストレスを感じさせていることをわかっていません。
むしろ温情をかけていると思っていますので、角を立てないためにも相手には「気持ちだけで十分です」とやんわりと伝えましょう。
実際に行動に移すことは、しなくなる可能性が高いです。
ありがた迷惑と言われた人の直し方
こちらは単に相手のお世話を焼いているつもりでも、相手に「ありがた迷惑です」と言われた経験を持つ人もいるでしょう。
もし自分が気付かないうちに人にそう思わせていたのなら、早速直さなければなりません。
ここではありがた迷惑と言われた人の直し方について、解説していきます。
自分を客観視する
ありがた迷惑と言われた人には、自分を客観視するという直し方があります。
ありがた迷惑の人は他人のことを心配してサポートしているのですが、「助けなんて必要ない」と思われていることも少なくありません。
そのため行動に移す前に、自分がどのような状況で動こうとしているのかを考えてみましょう。
「自分の行動は余計なお節介だ」と感じる可能性が高いです。
相手の意思を考える
ありがた迷惑と言われた人には、相手の意思を考えて行動するという直し方もあります。
自分では良かれと思ってサポートをしていますが、そのサポートは必要とされていなく、ただの迷惑にだけしかならないのかもしれません。
そのため相手の意思をよく考えて、行動することを心がけてみましょう。
自分の考えが正しいとは限らないということに気付く可能性があります。
人が望まないことをしない
ありがた迷惑と言われた人には、人が望まないことをしないという直し方もあります。
自分は相手のことを想って行動しているつもりでも、相手には迷惑にしか感じられていないことも少なくありません。
そのため人のことが心配になっても、人が頼んだことでなければ行動を起こさないように心がけてみましょう。
手を貸さずに相手を見守ることも大切です。
人との価値観の違いを認める
ありがた迷惑と言われた人には、人との価値観の違いを認めるという直し方もあります。
自分は良かれと思って行動していても、相手はその行動にうっとおしさを感じているのかもしれません。
人はそれぞれの価値観を持っているのですから、自分が「あの人のことが心配だから」と思っても、相手の価値観を尊重することを心がけましょう。
お節介を焼くこともなくなります。
自分のことに目を向ける
ありがた迷惑と言われた人には、自分のことにもっと目を向けるという直し方もあります。
人のことばかりに気が向いて、自分のことは置き去りになっていないでしょうか。
自分のことも不完全にしかできていないのに、人のお節介を焼いている場合ではありません。
自分に目を向けて、これまで人に焼いていたお世話を今度は自分に焼いてあげてみてください。
人に余計なお節介を焼くこともなくなるでしょう。
ありがた迷惑ではなく「ありがとう」と感謝されるようになりましょう
ありがた迷惑な人の心理や特徴、ありがた迷惑な人への対処法、ありがた迷惑の断り方や伝えなどについてお伝えしてきました。
ありがた迷惑な人には悪気があるわけではないにも関わらず、人からは嫌悪感を抱かれることも多いです。
本当に人から感謝される人は人が望んだ時に望んでいる行為をしますので、もし心配になる人がいればその人が何を望んでいるのかをしっかりと見極めるようにしましょう。
そうすれば迷惑と取られるのではなく、感謝の気持ちを抱かれることになります。