あなたの周りには、人の話をじっくり聞く聞き手に回る人はいますか。
人の話をよく聞くことは、相手に寄り添って話を聞き取らなければなりませんので、簡単なようで難しいです。
そのような聞き手に回る人には、どのような特徴があるのでしょうか。
今回は聞き手に回る人の心理、長所や短所などについてお伝えしていきます。
聞き役が疲れる理由や聞き役になってしまう時の対処法などについても触れていきますので、参考にしてください。
目次
「聞き手に回る」の意味とは
聞き手に回るとは、人と話をしているときに自分のことは話さずに、相手の話をしっかりと聞いてあげることを言います。
人は自分の話をしたがる人が少なくありません。
話しをすることで自分に自信を持ち、自分自身を重んじることができるのです。
そのため聞き手に回れば人に好感を持たれますし、人の希望を満たしてあげることができます。
また、自分自身も話をしている人から信頼されることで、豊かな心を持つことができる傾向が強いです。
聞き手に回る人の心理
聞き手に回ることは、相手に話す機会を与えてしまうため、自分が話そうと思ってもほとんど話せないことが少なくありません。
そのような聞き手に回る人には、どのような心理が働いているのでしょうか。
ここでは聞き手に回る人の心理について、解説していきます。
自信を持てない
聞き手に回る人には、自分のことに自信を持てないという心理が働いていることがあります。
自分に対して自信がなく「自分は人の話を聞いている方が向いている」と考えがちなのです。
そのため人が話しをしているときには自分の話は控えて後回しにし、人の話に聞き入る傾向にあります。
他人から嫌われたくない
聞き手に回る人には、他人から嫌われたくないという心理が働いていることもあります。
人は自分の話を聞いてほしいと思う人が多く、話しを聞いてくれる人に好意を持つ傾向が強いです。
聞き手に回る人はそれをわかっているため、自分の話をして人が遠のいていくことに恐怖を抱いています。
人の話を聞くのが好き
聞き手に回る人には、人の話を聞くのが好きという心理が働いていることもあります。
人の話を聞くときには意識的に聞くこともありますが、単に「人の話しを聞いていることが面白い」と聞き手に回っている人も少なくありません。
相手の話の内容に興味を持って、話に聞き入っているのでしょう。
異性にモテたい
聞き手に回る人には、異性にモテたいという心理が働いていることもあります。
人は自分の話を聞いてくれる人には、安心感や好意を抱くことが多いです。
特にモテたいと思っている男性は、「話しを聞けばこの女性から好意を持ってもらえる」とわかっていますので、聞き手に回る傾向があります。
関連記事はこちら▽ 話を聞いてくれる人の特徴|話を聞いてくれる人が欲しい時にやるべきこととは
自分の話は面白くない
聞き手に回る人には、自分の話は面白くないという心理が働いていることもあります。
「〇〇さんの話は面白いけど、自分の話はまったくダメだ」「自分の話をしても相手はつまらないだろう」などと思っている傾向が強いです。
そのため自分の話をしなくなり、聞き手に回ってしまいます。
聞き手に回る人の長所と短所
人は、自分の話を聞いてもらうことに安心感を覚える人が多いです。
そのため聞き手に回る人は社会の中で貴重な存在と言えますが、そのような聞き手に回る人にも長所や短所がそれぞれにあります。
ここでは聞き手に回る人の長所と短所について、解説していきます。
長所
人に信頼してもらえる
聞き手に回る人には、人に信頼してもらえるという長所があります。
聞き手に回る人は、相手の話を真摯に受け止めてじっくりと聞いてくれる傾向が強いです。
そのため聞いてもらった人は「自分に誠実に向き合ってくれた」と思い、安心感や信頼感を抱くことが少なくありません。
情報をもらいやすい
聞き手に回る人には、情報をもらいやすいという長所もあります。
人は自分の話を聞いてもらうと嬉しくなり、「〇〇の話を聞いてもらったけど、〇〇の話も聞いてもらおう」と思いがちです。
話の中には様々な情報も入っている可能性が高いため、自然と情報をもらったというケースになっています。
トラブルに巻き込まれにくい
聞き手に回る人には、トラブルに巻き込まれにくいという長所もあります。
聞き手に回る人は人の心に寄り添ってその人を受け入れる傾向が強いため、人に嫌われることがありません。
嫌われることがなければ人との関係に亀裂が生じることもありませんので、トラブルに巻き込まれることもないのです。
短所
誰にでも良い顔をすると思われる
聞き手に回る人には、誰にでも良い顔をすると思われる短所があります。
どのような相手にでも話しを聞いているときに「うん、それで」「そうか」と相槌をうち、優しく対応するからです。
相手の心に寄り添って話を真剣に聞いているのに「どうせ誰にでもそうなんでしょう」と思われる節があります。
自分を持っていないと思われやすい
聞き手に回る人には、自分を持っていないと思われやすいという短所もあります。
このタイプは、人の話を真剣に聞いているからこそ自分の意見を挟まないのです。
それなのに自分の考えを言わずに人の話に耳を傾けるばかりと思われがちのため、時折「自分の考えはないの」と思われます。
ストレスをためやすい
人の話を聞きすぎて自分の心に余裕が無くなる
聞き手に回る人には、ストレスをためやすいという短所もあります。
聞き手に回る人は、「あの人はこちらの話を真剣に聞いてくれるから」と何かと話を聞かされがちです。
そうしていると、どんどん人の話が積もっていき、自分の気持ちにゆとりが無くなりストレスをため込んでいくことになります。
恋愛における聞き役に徹することのメリット
聞き役に徹する人は、相手の話をよく聞くことから人の信頼感も厚いです。
そのため恋愛においては聞き役に徹することができる人は、強みを持っていると考えても過言ではありません。
ここでは聞き役に徹する人の恋愛におけるメリットを、お伝えしていきます。
包容力があると思われる
聞き役に徹する人の恋愛におけるメリットには、包容力があると思われるということがあります。
恋愛では包容力がある相手には、一緒にいることで安心できて自分らしくいられるということを感じる人が多いです。
話しを聞いてくれる人には温かく人を包み込むような包容力がありますので、恋愛においては最大のメリットになるといえるでしょう。
優しさを感じてもらえる
聞き役に徹する人の恋愛におけるメリットには、優しさを感じてもらえるということも挙げられます。
人は自分の話を聞いてくれる相手には、優しさを感じるものです。
また、こちらの話にじっと耳を傾けて「うんうん」と頷きながら聞いてくれると、嬉しくもなってしまいます。
そのような相手には、ふっと気持ちを預けたくなるでしょう。
頼りになると思ってもらえる
聞き役に徹する人の恋愛におけるメリットには、頼りになると思ってもらえるということも挙げられます。
こちらの気持ちに寄り添うように、話しをしっかりと聞いてくれると気持ちが落ち着いてくるものです。
また、頼りがいも感じます。
そのような相手が近くにいると、自分でも気づかないうちに気持ちを傾けてしまうことが少なくありません。
好感を持ってもらえる
聞き役に徹する人の恋愛におけるメリットには、好感を持ってもらえるということも挙げられます。
話しを聞いてくれるということは、こちらのことを理解しようとして一生懸命に考えてくれているということです。
そのような人には、こちらに気を使ってくれているという嬉しさと寄り添ってくれているという喜びを感じ、好感を抱かずにはいられません。
聞き役が疲れる理由
聞き役は人から人望を集めて人の役に立っている人が多いですが、聞き役の立場から考えれば人の話を聞くことは時折疲れてしまうこともあります。
疲れる理由には、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは聞き役が疲れる理由について、解説していきます。
相手の悩みを考えすぎてしまう
聞き役が疲れる理由には、相手の悩みを考えすぎてしまうからということが挙げられます。
悩みは自分のことでも人のことでも、真剣に考えれば考えるほど疲れるものです。
特に相手に寄り添って一緒に悩みを抱え込むことになると、心が重たくなります。
考えすぎて相手の悩みがいつの間にか自分の悩みとなって、精神的な疲れを招くのです。
関連記事はこちら▽ 考えすぎる人の特徴や性格|考えすぎてしまう時の対処法とは 一人で抱え込む人の特徴|抱え込む性格を改善する方法
話をしたくても我慢をしている
聞き役が疲れる理由には、自分の話をしたくても我慢しているからということも挙げられます。
相手が悩みを打ち明けていると、こちらに悩みがあっても打ち明けることを控えたという経験はありませんか。
その場合、心がモヤモヤとして重い気持ちがさらに重くなりがちです。
話をしたいときには話さなければ、精神的にストレスを抱えることになり疲れます。
自分と価値観が違い過ぎる
聞き役が疲れる理由には、自分と価値観が違い過ぎるからということも挙げられます。
物の価値への感じ方は、人によって違うものです。
そのため「これは〇〇でしょう」「あれは〇〇でなければならない」といったような、価値の違いを主体とした会話をすることには違和感があります。
それなのに、価値観が違い過ぎれば精神的にかなりの疲れを感じるのです。
愚痴を延々と聞かされることがある
聞き役が疲れる理由には、愚痴を延々と聞かされることがあるからということも挙げられます。
愚痴は言う側にしてみれば吐き出す意味もあるため、気持ちがスッキリするでしょう。
しかし聞く側にしてみれば嫌悪感を抱きますし、ストレスを抱えることになります。
愚痴は例え聞いてあげたとしてもほどほどにしてもらわなければ、こちらの気持ちが重くなるだけです。
聞き役になってしまう時の対処法
聞き役になることは尊いことですが、聞くことで自分が疲れたりストレスを感じたりしては意味がありません。
そのため何らかの対処をする必要がありますので、ここでは聞き役になってしまう時の対処法について解説していきます。
上手に聞き流す
聞き役になってしまう時には、相手の話を上手に聞き流すという対処法があります。
人に話をする人は、相手の都合など気に留めません。
構わずに自分の話をし続ける人が多いため、こちらも相手の話に適当に相槌を打ちながら、上手に聞き流してみましょう。
精神的にストレスをため込まずにすみます。
必要以上の会話はしない
聞き役になってしまう時には、必要以上の会話をしないという対処法もあります。
話をする人はとめどなく話し続ける人が多いですが、それではこちらもうんざりするばかりでしょう。
そのため相手が話を続け始めたら、必要以上の言葉を返すことなく会話を最小限にとどめてみてください。
延々と聞き続けることを防ぐことができます。
自分の話しも聞いてほしいことを伝える
聞き役になってしまう時には、自分の話も聞いてほしいことを伝えるという対処法もあります。
いくら話を聞くことが主体となる人でも、聞き役ばかりではなくたまには自分も話したいという気持ちになるときがあるでしょう。
そのため相手に「自分の話も聞いてもらいたい」と伝えてみてください。
相手は自分の話を控えてくれる可能性が高くなります。
理由をつけて距離を置く
聞き役になってしまう時には、理由をつけて距離を置くという対処法もあります。
どうしても聞き役ばかりになってしまう人がいますが、そのような人は精神的にストレスを抱えることが少なくありません。
そのためその場合には「これから用事があるから」というように理由をつけて距離を置いてみましょう。
延々と話を聞かされることを防ぐことができます。
聞き手に回る方法やコツ
人が聞き役に回っているところを見ると、「自分も聞き手に回ってみよう」と思う人もいるでしょう。
どのようにすれば上手に人の話を聞くことができるのでしょうか。
ここでは聞き手に回る方法やコツについて、解説していきます。
相手に興味を持つ
聞き役に徹する方法としては、まずは相手に興味を持つということがあります。
「この人はなぜ〇〇に詳しいのだろう」「その話が多いのはなぜだろう」とまず相手の話に対して疑問を持ち、相手に質問してみてください。
相手のことがより分かって認めやすくなりますし、それとともにスムーズな会話をすることが期待できます。
リアクションを返す
聞き役になるには、会話中に相手が期待するようなリアクションを返すという方法があります。
話をしている相手が嬉しいのは、「ええ、そうなの」「ふ~ん、それで」というように自分が話をしていることに対してリアクションを返してもらえることです。
そのため自分が思う以上に、相手にリアクションを返してみてください。
これは聞き役に徹する方法として、最大限に使えます。
相手の話を否定しない
聞き役に徹する方法には、相手の話を否定しないということもあります。
人は自分の話を肯定的に聞いてほしいものです。
そのためたとえ相手に疑わしい発言があったとしても、否定せずに最後まで話を聞きましょう。
相手は自分のことを認めてくれたと感じ、あなたに高い信頼感を抱くようになるでしょう。
相手の言った言葉をオウム返しする
聞き役になるには、相手の言った言葉をオウム返しするという方法もあります。
例えば「昨日の書類に目を通しましたよ」という言葉に対して「書類に目を通してくれたんだね」というように聞いて言い返すことです。
相手は自分の話をしっかりと聞いてくれていると感じますし、会話も弾んできます。
これは相手に対して「話を聞いていますよ」とさり気なく伝える方法です。
相手の目を見て話しを聞く
聞き役に徹する方法としては、相手の目を見て話しを聞くということもあります。
相手の目を見て話をするのは恥ずかしいという気持ちになる人もいますが、目を見て話すということは「真剣に聞いていますよ」と訴えかける方法です。
そのため、話を聞いているときには目を見るようにしましょう。
相手は「話を聞いてもらっている」とあなたを信頼してくれます。
聞き役に向いている仕事
聞き役は常に人の話を聞くことができて、人の心をつかみ取ることができます。
強みの一つともいえる役割です。
では、そのような聞き役には一体どのような仕事が向いているのでしょうか、
ここでは聞き役に向いている仕事について、ご紹介していきます。
バーテンダー
聞き役に向いている仕事には、バーテンダーがあります。
バーテンダーは、お客様が求める味のお酒を作って提供する仕事です。
しかし、ただお酒を作るだけではありません。
お客様の話を聞いて楽しめる空間づくりをしていかなければなりません。
そのためにはお客様が望む形の会話も必要です。
話を聞くことはバーテンダーとして求められるスキルとも言えますので、聞き役を得意とする人には向いている仕事と言えるでしょう。
カスタマーサポート
聞き役に向いている仕事には、カスタマーサポートもあります。
顧客からの問い合わせに対してメールや電話で対応して、顧客の疑問や不満を解決に導く仕事です。
顧客の問い合わせには、商品に対しての質問もありますが、クレーム処理も含まれます。
そのため顧客の言っていることをよく聞いて悩みを把握し、問題を解決しなければなりません。
そのような内容ですから聞き役に徹している人には、行いやすい仕事と言えるでしょう。
カウンセラー
聞き役に向いている仕事には、カウンセラーもあります。
カウンセラーは相談者の悩みをじっくりと傾聴し、悩みに寄り添って解決へ導くことができるように手助けをする仕事です。
相談者は悩みによって心を痛めていますので、カウンセラーは精神的な重さを軽くして挙げることができなければなりません。
そのためには話をゆっくりと聞き、言いたいことを引き出してあげることが大切です。
そのような仕事ですから「聞く」ことを得意としている人には、うってつけの仕事と言えるでしょう。
営業
聞き役に向いている仕事には、営業職もあります。
営業職は会社の商品やサービスを紹介して、お客様のニーズに合わせて提案する仕事です。
最終的には契約まで繋げなければなりませんが、そこに行き着くには話をよく聞いてお客様が本当に求めているのは何かを探らなければなりません。
そして、最適と思われるものを提案する必要があります。
聞くことを得意としている人には、自分の特性を生かせる仕事と言えるでしょう。
コンサルタント
聞き役に向いている仕事には、コンサルタントもあります。
コンサルタントは物事を論理的に考えて、問題となる課題を解決に導く仕事です。
顧客の相談に乗ることはもちろんですが、さらに課題の内容を検証して解決策を探りださなければなりません。
顧客の相談している内容をよく聞き取り、問題のピンポイントを引き出すことが大切です。
そのため聞くことを得意とする人には、やりがいのある仕事と言えるでしょう。
上手に聞き手に回りましょう
聞き手に回る人の心理、長所や短所、聞き役が疲れる理由や聞き役になってしまう時の対処法などについてお伝えしました。
人は自分の話を聞いてもらうことを好みますので、聞き手に回れる人は人から好かれやすく、良好な人間関係を築くのも得意です。
しかしあまり聞き役ばかりしているのも精神的な疲れを招く恐れがありますので、聞き手に回る場合には上手にその役割を果たしましょう。
自分の精神的な安定を守るためには大切なことです。