目次
ヒステリーな人の特徴
感情の上がり下がりが激しい
ヒステリーな性質の人は、一般の人に比べて感情の上がり下がりが激しいのが特徴です。
怒りによって、人間が感情をコントロールできなくなるというのはしばしばあることですが、ヒステリーな人は特に冷静に理論的に抗議するという段階が極端に短く、大きな声を出したりわめいたりという感情的な行動が顕著にみられます。
厳しく声を上げて怒っていたかと思えば、いきなり悲痛な声で泣きはじめたりと、オーバーなほどのリアクションは演技のようにも見えますが、その怒りも嘆きもヒステリーな人のありのままの感情であって、作為的に行うことはありません。
ヒステリーな人はまず怒り、その後感情の高まりに応じて様々な表情を見せる傾向にあります。
表情の中には笑顔も含まれ、一連の行動の中で実際に笑い声をあげたりもします。
怒りのあまり、感情がコントロールできなくなるが故の、一種のパニック症状が泣きであり笑いなのです。
被害者意識が強い
ヒステリーな人は、被害者意識の強い人です。
他者に対して攻撃を行っているという立場でありながら、その自覚はなく、故に大きな声で叫んだり人前で騒ぎを起こしたりといった行動を非難されたとしても、自分の非と認めることは絶対にありません。
相手に自分の意に反することをされたから、それを正すために行動しているのであって、自分の行っていることは正当なことだという理論が、ヒステリーな人の頭の中には常に存在しています。
ヒステリーな人の被害者意識の高さは、自分の思い通りにならないものは、全て自分を侵害する加害者であり、不都合な現実を押し付けられている自分は常に被害者であるという究極のものです。
相手の反論も反省も聞き入れず、一方的に怒鳴りたてることが、被害を受けた自分には許されているのだと、頑なに信じるヒステリーな人の考え方は他者の意見で簡単に変わるものではありません。
徐々に暴力的になる
ヒステリーな人の怒りは激しく、それはしばしば本人にもコントロールできないほどに大きなものになります。
ヒステリーな人が見せる、暴力という特徴的な行動は、大きくなり過ぎた怒りによって、力で他者の言動を制限しようとしてはいけないという理性が働かなくなった結果のものです。
怒りの度合いが強ければ最初から手が出るということもありますが、基本的には相手の反論を受けて、言いたいことを一方的に言うことが難しくなった時に、その苛立ちによってヒステリーな人の理性は崩壊します。
自分の話が聞き入れられないというのは、ヒステリーな人にとっては大きなストレスなのです。
どんどんと大きな足音を立てたり、物を叩いて音で威嚇しようとする行動は、イライラによって理性が崩壊しかけているサインです。
ヒステリーな人が物に当たる時は、暴力を行う一歩手前の状況だと判断して、離れておくのが無難です。
常に情緒不安定
ヒステリーな人の特徴として、常に情緒不安定であることが挙げられます。
ヒステリーな人は論理的な対話ではなく、取り乱したり攻撃的な態度をとることで自分の意思や意見を押し通そうとします。
これは処世術でわざとそのように振る舞っているという訳ではなく、不安定な感情がそうさせるからです。
通常ならば、何か問題が起きたときでも人は自分の感情をコントロールしようとします。
しかし、ヒステリーな人は常に情緒不安定なため、何か問題に直面すると感情をそのまま発散してしまうのです。
人がヒステリーを起こすかどうかは、ある程度日頃の態度で推し量ることが出来ます。
少しでも批判めいたことを言われた時に過剰に反応したり、すぐに取り乱す人は情緒が不安定なので、ヒステリーを起こしやすいと言えます。
ヒステリーな人に対して議論や批判をする場合は、冷静に言葉を選ぶ必要があります。
弱い自分を隠している
ヒステリーな人の特徴として、弱い自分を隠していることが挙げられます。
ヒステリーの攻撃的な態度や感情的な振る舞いは人を振り回し威嚇します。
これは裏を返せば、攻撃をされないために手段を選ばずに攻撃をしているのです。
通常、人と対話したり対峙するのに感情的である必要はなく、冷静に話し合ったり時に競ったりすることは可能です。
なぜヒステリーな人が感情的に攻撃をするかというと、内面が非常にもろく人からの攻撃に弱いからです。
人に傷つけられたり威嚇されたりという攻撃を受けないために、まず自分が攻撃してしまいます。
人は威嚇されたり傷つけられると恐怖を抱き、意欲や競争心を失います。
ヒステリーな人自身がそれを良く分かっており、自分にも効果的な、感情的で人を傷つけたり振り回すような態度をとってしまいます。
内面がもろいからこそ、そんな弱い自分を隠して攻撃されることを防いでいるのです。
感情的で物事の認識が偏っている
ヒステリーな人の特徴として、感情的で物事の認識が偏っていることが挙げられます。
まず、人の行動を決定するのは感情ではありません。
感情の影響を受けながら物事を認識し、自らの行動に反映するのは自分自身の理性です。
ですから、ヒステリーの人が人に攻撃を加えたり感情を取り乱して人を振り回すのも、結局はその人の持つ理性が行動を決定付けているからです。
通常、人は感情的に振る舞うことはあまり好みません。
それは理性があり、理性は冷静に物事を認識するようにつとめているからです。
ヒステリーな人は感情の影響が強すぎて理性が鈍くなり、物事の認識まで偏ってしまっています。
例えば、誰かが問題を引き起こしたとします。
このときに大切なのはトラブルや問題の解決です。
もちろん、問題を引き起こした人は謝罪したり、責任を取らされることもあるでしょう。
しかしヒステリーな人には、自分の感情が乱されたことが最も重要になってしまいます。
感情的で理性が働かないので問題をどう解決するかという認識にはならず、自分の感情を鎮めることを第一に行動を取ります。
そのため問題の解決ではなく、感情を爆発させたり問題を引き起こした人に対する攻撃をしてしまいます。
ヒステリーな人の理性に語りかけるのはとても難しいですが、毅然とした対応が求められるのは確かです。
ヒステリーな人の原因
自分にどこまでも甘く他者に厳しい
自分のことが大好きなナルシシストタイプが多く、何よりも自分が一番だと思っています。
周囲にいる人達の誰よりも優れており、自分の意見が正しいと思っているからこそ、そんな自分を否定する人を許すことができません。
自分の間違いは簡単に認めることができませんし、ミスをすることもないと思っているからこそ、都合が悪くなったらキレてヒステリーを起こすしかないのです。
また、大好きな自分にだけはどこまでも甘くなりますが、他者にはその分どこまでも神経質で厳しくなるため、自分のことは棚に上げて他人の失敗に対してはちょっとしたことでも鳴り散らします。
基本的に自分さえよければそれでよく、自分に迷惑をかける存在が許せません。
全ては自分のためにあり、都合のいい存在であって欲しく、それを邪魔するものに対しては感情をぶつけがちになるのです。
怒りの沸点が低い
感情のコントロールが苦手で、沸点が低いことでちょっとしたことでカッとなってしまうのもヒステリーの原因の一つです。
普通の人であればどうしてその程度のことでといったことでも、すぐに怒ってその気持ちを対象にぶつけてしまいます。
基本的に疑り深くマイナス思考、思い込みの激しい性格であることが多く、人がこそこそと喋っているのを見たら自分の悪口だと思ったり、会話中に全く他意がなかった言葉を悪意のある攻撃的なものだと受け取って、簡単にヒステリーを起こしてしまうのです。
相手が弁解しようとしても聞く耳を持つことはありませんし、勝手に激怒して怒りが収まるまで不機嫌を撒き散らします。
そうした怒りはいつまでも持続するものではなく、時間が経てば落ち着いてくるものではありますが、感情が上手く制御できないことから何度も繰り返してしまいがちです。
ストレスが発散できていない
生きていれば多かれ少なかれストレスを感じるものです。
しかし、大抵の人はもう無理だと感じる前に解消する術を持っていて、美味しいものを食べたりカラオケで大声を出したり、遊んだり寝たりといった方法でどうにか心が悲鳴を上げてしまわないようにバランスを取っています。
ですが、ヒステリーな人はこうした解消をいい方法で行うことができず、溜まりに溜まったものを怒りという形で爆発させてしまうのです。
心にゆとりを持つことができている人は、そう簡単に人に対して攻撃的になろうとはしません。
他に気を紛らわせるような方法を取ることができないことから、ストレスや不満が重なって思考がマイナスになり、嫌なことばかりを考えるようになって、人に当たってしまうようになります。
こうしたタイプは限界までストレスを溜め込みがちで、ヒステリーによって発散させることが癖になってしまっているのです。
プライドの高さ
プライドが高いということが、ヒステリーの原因になることはよくあります。
この手の人は、自分の考えが常に正しいと認識しているため、他人から意見されたり否定されることを極端に嫌います。
普通の人であれば、相手の話に耳を傾けられる場面でも、自分が正しいと信じきっているため「何でこんなことも解らないの!」「バカにしてるのか!」と激しく怒り出してしまいます。
また、プライドが高いため、自分の非を素直に認めることができません。
仮に自分に落ち度があると分かっている場合でも、他人にそれを指摘されると、プライドが傷ついてしまうために、いわゆる逆切れ状態に陥ってしまいます。
自分の非を認めたくないので、ヒステリーになってわめき散らしたり、自暴自棄になって泣きわめくというのは、よくあるパターンです。
関連記事はこちら▽ 自分の非を認めない人の特徴や心理|自分の非を認めない人の末路とは
理論的に考えることへの苦手意識
ヒステリーの人は理論的に考えるのが苦手な場合が多いです。
ものごとを順序立て整理して考えることができないため、行動や会話の最中に色々な矛盾が生じてしまいます。
このため、自分自身の言っていることが支離滅裂になり、他人にそれを指摘されても、パズルを組み立てることができないので、相手に何を言われているのかすら理解できずに、半ばパニック状態になってしまうのです。
相手からすると、突っ込みどころ満載ですが、突っ込まれるほどに、訳がわからなくなり、自分でもどうして良いか分からなくなってしまい、結果ヒステリーを起こしてしまうパターンです。
自らの言動はもちろん、感情のコントロールもできなくなるので、周囲が戸惑うほどに取り乱したり、聞いている方も何を言っているのか全く理解できないということも少なくありません。
被害妄想が激しい
被害妄想が激しいというのも、ヒステリーな人の原因と言えるでしょう。
この手の人は、他人は自分を否定している、陰口をたたいている、自分を貶めようとしているなど、常にネガティブな目で周囲を認識しています。
このため、周りは常に敵だらけと錯覚しているので、些細な言葉にも過剰に反応してヒステリーを起こしてしまいます。
ヒステリーというある種の威圧的態度で相手に精神的ダメージを与えることにより、自分の主張を通したり、相手を降参させたり、ひるませたりするパターンです。
幼少期に抑圧的な家庭に育った人で、このようなヒステリーになるケースがありますので、見方を変えると幼心に負った傷が原因になっているとも言えます。
この場合は、被害妄想によりつくりあげた仮想の敵から、自らを守る保身の1手段と捉えることもできるでしょう。
関連記事はこちら▽ 威圧感のある人の特徴や心理|威圧感のある人が苦手な時の対処法とは
ヒステリーな人との付き合い方
不快な気持ちを正直に伝える
ヒステリーを起こす人と一緒にいると、相手の感情に振り回されてしまいがちです。
しかし、我慢ばかりしていてもストレスが溜まってしまう一方ですから、傷つけるような言葉をぶつけられたり、場の雰囲気を乱すようなことを言うようであれば、不快に感じていることを正直に伝えるのも一つの対処方法になります。
ヒステリーな人自身、自分の振る舞いが相手にどう思われているのか気がついていない可能性もありますので、それをわかってもらうようにするのです。
嫌だと思った気持ちを教えて、傷ついたことをわかってもらい、その場を離れるなどしてください。
売り言葉に買い言葉、ぶつけられた感情をそのまま返しても疲れてしまうだけですから、冷静さを失わないように、ヒステリーを起こされるたびに思ったことを淡々と口にして自覚をさせましょう。
コンプレックスを刺激しないようにする
ヒステリーなタイプは劣等感が強く、自分に自信がないからこそ感情のコントロールが上手くいかない部分もあります。
ちょっとしたことですぐに傷ついて、自己防衛のために攻撃的になって自分を守ろうとするのです。
ですから、相手と接するときにはなるべくコンプレックスを刺激してしまうような話題を避けておくことをおすすめします。
相手のことをあまりとやかく言わず、当たり障りのない会話で済ませておくこと、不用意に他者を褒めて自身と比較をさせないようにすることなど、できる限り感情を揺さぶるようなことを言わないほうが賢明です。
また、ヒステリーを起こす人の意見には頭から否定をしないようにして、不必要に機嫌を損ねないことも上手く付き合っていくコツになります。
あまり深入りせず、プライベートなことも話さず、表面的なお付き合いのみで留めておきましょう。
適当に褒めて煽てておく
感情的な人とはできるだけ距離を置いておいたほうがいいのですが、そうも行かずにお付き合いをする必要がある時には、当たり障りない言葉でとりあえず相手を褒めておくようにしておくと、機嫌よくいてくれてコントロールしやすくなります。
煽てておくと「この人は自分をよく見てくれる」と解釈し、不必要に感情をぶつけてこなくなるのです。
要するに気に入られておけばいいわけで、こちらに悪感情を持たなければ攻撃をしてくることはほとんどありません。
相手がヒステリーを起こす対象から外れてしまえばいいので、心にも思っていなくても「凄い」「羨ましい」といった言葉をかけておけば、接する時には機嫌よく笑顔でいてくれます。
機嫌さえよければちょっとしたことでキレてしまうことも少なくなるため、一緒にいやすくなるのです。
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冷静、かつ理論的でいる
ヒステリーを起こす相手に対しているとき、つい相手の言葉にカッとなってしまうこともありますよね。
しかし、そんなときほど、我慢が大切です。
相手もこちらも感情的になってしまっては、おさまる話も収まりませんし、問題の解決にはたどり着きません。
それに、ヒステリーを起こしやすい人は、不快に感じた思い出をしつこくいつまでも胸の中にしまっておくという特徴があります。
下手に感情を刺激することで、この先長期にわたって人間関係が悪化してしまうことは間違いないでしょう。
一時的な付き合いなどで、いつでも相手との関係を解消できるのであればいいのですが、職場の上司など、どうしてもこの先も付き合っていかないといけない関係にある場合、一度もつれた人間関係は修復が難しくなります。
ヒステリーを起こしやすい人ならなおさら、困難になるでしょう。
ですので、相手がヒステリーを起こせば起こすほど、自分は冷静でいるように心がけ、相手の感情的な攻撃や精神論には、理論づめで対応するのが賢明です。
騒音だと思って聞き流す
ヒステリックになる人がいったん感情的になると、相手に対して全力で攻撃をしてくることがあります。
その言葉の中には、もしかしたら、あなたの人格を否定するものやコンプレックスに感じていることを逆なでするような言葉もあるかもしれません。
いったん攻撃モードに入った人間は、なかなか自分でも自制できないでいることが多いです。
ですので、こういう場合は、思い切って耳にふたをして、聞き流すようにしてみてはどうでしょうか。
その人との関係を根本的に解決する方法ではありませんが、ヒステリーを起こしやすい人が身の回りにいる場合、いちいちとりあっていたのではこちらのココロが持たないものです。
ヒステリーが始まったら「犬がほえている」くらいに思って、騒音として聞き流す癖をつけておけば、多少相手が何を言っても傷つかずにすみますよね。
ヒステリーを起こさせないような対策
ヒステリーを起こしやすい人が家族や恋人など、身近にいる場合、そもそもヒステリーを起こさせないようにすることも大切でしょう。
ヒステリーを起こしやすい人は、自分に自信がない人が多いです。
ですので、その人のことをちゃんと認めあげることも大切です。
恋人や配偶者であるなら、自分にとってその人がどんなに大切な存在なのか、普段からきちんと言葉で伝えることをおすすめします。
また、感情的にならないような環境作りも役立つかもしれません。
気分を落ち着かせる効果のあるアロマやハーブティーなどを利用してみるのもよい方法です。
本人がヒステリーを起こしやすいという自覚があるなら、いっしょに解決策を考えてあげることです。
さらに、相手が身近な人であれば、「ヒステリーを起こすきっかけ」がなんとなくわかることもあるでしょう。
相手がヒステリーを起こしやすい話題、言葉、物事について、よく観察してみることで、ヒステリックになる頻度を下げることもできるかもしれません。