頭ごなしに否定ばかりする上司の心理|否定ばかりする上司に疲れた時の対処法とは?

頭ごなしに否定ばかりする上司の心理|何を言っても否定する上司に疲れた時の対処法とは?

あなたの周りに、理由もなく頭ごなしに否定してくる上司はいませんか?

そのような人物とコミュニケーションを取ろうとすると、こちらの話を聞いてもらえないだけでなく、必要以上にストレスが溜まったり、キャリアアップの障害になったりする可能性も考えられます。

今回は、そうした行動をとる上司の心理とその対処法について詳しく解説しました。

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頭ごなしに否定ばかりする上司の心理

上司が頭ごなしに否定してくる際には、上司自身が自信家であったりそうでなかったり、こだわりが強かったりといった様々な要因が考えられるでしょう。

ここでは、頭ごなしに否定ばかりしてくる上司の具体的な心理状態についてまとめました。


不安な気持ちを隠している

上司は、自分の発想や仕事に対する姿勢に自信がなく、自身を過小評価しがちな人物なのかもしれません。

このような上司は、自分より才能があると思った人材を認めてしまうことで、組織での自分の評価や地位が脅かされてしまうと考えます。

そのため、あなたを否定することで、自分の不安な気持ちを隠しているのかもしれません。

過去の自分と比較している

上司自身がこれまでに多くの功績を得ていたり、成功を収めていたりする場合は、そうした過去の自分とあなたを比較している可能性があります。

自分の経験から、あなたにも同様の努力や成果を求めるあまり、あなたの仕事内容を過小評価し、否定してしまっているのかもしれません。

プライドを守ろうとしている

上司が仕事をする上で大切にしているルールがあり、それを曲げたくないという気持ちが、あなたを否定することに繋がっている場合もあります。

このようなプライドの高さや頑固さが目立つ人物は、自分が尊敬している人からの意見を受け取ることはできても、部下などの自分が指導する立場にある人からの声にはなかなか聞く耳を持たない傾向があるのではないでしょうか。

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優越感に浸ろうとしている

上司自身、自分が一番優れた人間だと思っていたいという気持ちが強い可能性もあるでしょう。

こうした人物は、周りの人間をあえて見下すことで優越感に浸っていることがあります。

そのための方法として、立場の弱い部下などを頭ごなしに否定しているのかもしれません。

会社の歴史や伝統を重視している

上司が、組織の伝統的なスタイルを重視している場合も考えられるでしょう。

その場合、新しい発想を取り入れることで、それまでその組織内で当たり前だった価値観や風習などに変化が起きることを恐れている可能性があります。

また、上司よりも目上の立場にいる人物たちの目を気にして、あなたのことを肯定できないのかもしれません。


頭ごなしに否定する上司への対処法

あなたがコミュニケーションを取ろうとしても頭ごなしに否定してくる上司に対して、感情的になったり真っ向から挑んだりするのはおすすめできません。

ここでは、具体的にどのような対応をすれば上手く対処できるのかについて詳しくまとめました。

その場で感情的に否定し返さない

あなたが否定されたからと言って、上司を否定し返すような発言をしてしまうことはおすすめできません。

これは、上司のプライドを傷つけたり、不安な気持ちを煽ったりすることに繋がるので、結果的に相手の否定的な態度がエスカレートする可能性があります。

あなたが一度冷静になることで、コミュニケーション不能な状態に陥ることを防げるでしょう。

文面での意思疎通を図る

口頭でのやりとりは、その場の空気やテンポ、感情などに流されやすく、上司も感情的になりやすいと言えます。

また、強い口調で否定されることによって、よりダイレクトにストレスを受けてしまうかもしれません。

一方、チャットやメールなどの文面であれば、お互いが伝えたい内容を一度可視化するという過程を挟むので、冷静にコミュニケーションを取りやすくなるのではないでしょうか。

否定の真意について質問する

上司から理由もなく「だめだ」と言われてしまった場合、なぜだめだと思っているのかを具体的に質問してみましょう。

そうすることで、上司が自分の保身のためにあなたを否定しているだけなのか、それとも他の要因があるのかと言った点を判断でき、意見をすり合わせて歩み寄るきっかけを探れます。

この時も、感情的に問いただすのではなく、声色のトーンや話すテンポを落として、相手の苛立ちや不安な気持ちを抑えるよう意識すると良いのではないでしょうか。

上司の立場を考えてみる

上司も組織を構成する一員であり、あなたとはまた違った立場にある存在だということを理解することも大切です。

特に、上司が中間管理職などの板挟みになりやすいような役職であれば、会社の伝統や上層部の考えに反いたり意見したりすること自体を恐れている可能性も考えられます。

たとえ上司があなたと同様の意見を持っていたとしても、そうした恐怖心のために認められないだけなのかもしれません。

上司はステータスを上げたいだけと考える

人間に備わっている本能にはステータスを比較するシステムが組まれています。
つまり相手より立場が上だと思いたい、または思わせたいというのが本能としてあるということです。

これはすでに脳科学、神経科学的に実証されており(※1)、誰もが一度は自分のステータスを上げて、相手のステータスを下げたいと思ったことはあるでしょう。もしくは実際に行動に移した人も多いはずです。

頭ごなしに否定してくるのもあなたに対して驚異を感じているから本能がそうさせているというわけです。

この脳内システムを理解していれば、「相手はステータスを上げたいんだな」と客観的に見ることができ、「それだったらステータスを下げてあげよう」と冷静な気持ちを取り戻せるはずです。

※1 参考文献:最高の脳で働く方法 Your Brain at Work

自分の態度を省みる

あなた自身が、業務や上司に対する日頃の態度に原因がないか振り返ってみることも大事です。

もし、あなたが上司に対して敬意のない受け答えをしていたり、仕事に集中していなかったりする場合、そのようなあなたの様子が快く思われていない可能性があります。

社会人としてのあなたに対する信頼度が低くなっていることで、上司があなたのことを肯定したくないと感じているのかもしれません。


頭ごなしに否定する上司に疲れてしまったら

日々、上司から頻繁に否定され続ける生活を送っていれば、疲れが溜まることは避けられません。

ここでは、頭ごなしに否定してくる上司が原因のストレスと上手く付き合っていくための方法を紹介しているので、参考にしてください。

無理な応戦をやめる

上司に自分の考えを認めてもらいたいからと言って、あなたも頑なな姿勢をとったり、しつこく何度も意見をぶつけたりすることは避けましょう。

上司があなたに耳を傾けようとしない限り、どれだけ説得しても効果は上がりにくいと言えます。

相手がこちらの意見を聞き入れられるようになるまで距離を置いたり、待ったりすることも必要です。

転職を考える

もし、あなたの考えや意見が上司に否定され続けることで、あなた自身のキャリアアップに大きな影響が出ている場合は、より良い職場環境を求めて転職を考えるのも一つの手でしょう。

また、仕事内容とは関係ないあなたの人格などを否定された経験があるのであれば、無理せずその上司の元を離れることをおすすめします。

違う上司と友好的な関係を築く

否定的な上司とのコミュニケーションばかりでは、自分の話が聞いてもらえないばかりでなく、ストレスも溜まりやすいです。

他の上司がいる場合は、そうした人物たちとのコミュニケーションを積極的に図るようにしましょう。

自分の考えを気にかけてもらえたり、否定的な上司との間を取り持ってもらえたりするようになるかもしれません。

否定された悔しさをバネに成功を目指す

上司に理由なく否定されたことで強い憤りを感じたのであれば、その気持ちを原動力に変換し、あなた自身が仕事で成果を上げることを目指しても良いのではないでしょうか。

これは「昇華」と呼ばれる心理作用の一つで、強いストレスなどを受けたときの行動の一種だと言われています。

ネガティブな感情をエネルギーとして利用しポジティブな結果を残すことが、結果的に辛い経験を克服することにつながるでしょう。

相談できる相手を見つける

上司から否定され続けることでストレスを受け、自分に対する自信まで無くしてしまっているような状態であれば、遠慮せずに相談相手を見つけましょう。

同僚や他の先輩と話題を共有してみることで、ストレスを和らげられるかもしれません。

また、身体に不調が出るほど精神的に参っているのであれば、心療内科や精神科など、心理学の専門家に話を聞いてもらいに行くこともおすすめします。

頭ごなしに否定してくる上司を転がすような気持ちを持とう

今回は、頭ごなしに否定してくる上司の心理と、それに対する効果的な対処法について紹介しました。

高圧的な態度の裏には、自分に対する自信のなさや保身に走る気持ち、あるいは自信家的な側面など、さまざまな要因が考えられるようです。

あなた自身の日頃の様子も省みつつ、上司の立場を想像することで、否定の理由が見えてくることもあるかもしれません。

今回の記事を参考に、上手くコミュニケーションが取れるよう工夫してみましょう。